ストーリーバスケットボール

Bリーグ横浜ビー・コルセアーズ "ギフティング„に活路を

2020-04-20 午後 0:00

バスケットボールのBリーグは3月27日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてシーズンの残りの試合すべてを中止すると発表しました。多くのクラブは苦しい経営を強いられていて、選手も先の見えない不安に襲われています。こうした中、新たな取り組みに力を入れ始めたクラブを取材しました。

"ギフティングサービス"で寄付金募集

チーム設立10年目、B1中地区の横浜ビー・コルセアーズ。本社で行われていたのは動画の生配信です。クラブの選手が出演して思い出の試合について話したり、ファンからの質問に答えるなど、およそ45分間のトークを繰り広げました。配信の目的はファンへサービスを届けながら「ギフティング」つまりクラブへの寄付金を募ることです。

 

 

「ギフティングサービス」ではファンはいつでも好きな額だけチームに寄付金を送ることができます。横浜ビー・コルセアーズはリーグ戦が無観客で行われた3月中旬からギフティングサービスに力を入れるようになりました。背景にあるのはクラブの厳しい経営事情です。チケット収入はゼロになり、グッズ販売の売り上げは激減しました。損失額は5000万円以上にのぼるといいます。

 

 

ギフティングサービスで得られた3月の寄付金は100万円ほどですが、損失を少しでも補てんしようという模索が続いています。

平野武史 常務取締役

スポーツクラブとはいえ会社である以上このクラブを守っていかないといけないので、資金繰りの面も含めていろいろな形で何かいつもと違う収入を探しにいっている。

"ギフティングサービス"でファンとの交流も

 

選手にとってギフティングサービスは寄付金を集める以上の価値があったといいます。
動画の生配信にいち早く出演した小原翼選手、25歳です。

 

イベントや社会活動の中心となる「オフコートキャプテン」として試合以外の活動にも精力的に取り組んできました。ところが試合やファンとの直接の交流ができなくなり、自分に何ができるのか悩み続けたといいます。

小原翼選手

この状況で苦しめられているのは僕らだけではないし、全員が同じくらい苦しめられている。僕らがいつまでもその悔しい状況を引っ張っていられない。

 

 

そんな中、クラブに声をかけられたのがギフティングサービスの利用でした。
試合やイベントができなくてもファンと交流をすることができるこの仕組み。
小原選手は、チームにおける自分の価値をより高めることができると感じ、積極的に利用することを決めました。

小原翼選手

動画を投稿し始めます、みたいなことをほかのSNSにあげて、新たに人を呼ぶというのもありなのでは?

 

アスリートとして苦しい状況にあっても、「今できること」を前向きに実践する小原選手。
ファンからは寄付金だけでなく「応援しています」や「(小原)翼選手の登場を楽しみにしています」といった励ましのメッセージも数多く届いています。

小原翼選手

みんな、この熱があるのはうれしい。
僕らはバスケットボール選手だけれども、バスケットを奪われた時こそ“何ができるのか„で、その選手の価値が変わる。試合をするだけではなくて、別の形で皆さんに元気を与えたり、楽しいことを提供したりすることも僕らの仕事。

 

横浜ビー・コルセアーズが利用しているギフティングサービスは、BリーグやサッカーJリーグでも導入しているチームが増えていて、その数は全競技合わせると30団体以上に上ります。試合やファンとの直接的な交流ができない今、ギフティングサービスは今後もスポーツ界に広がっていきそうです。

河野隼人

スポーツ情報番組部(おはよう日本)ディレクター。
小学・中学・高校とバスケットボールに打ち込む。
野球についても多数企画を制作。

 

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