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奥が深すぎる! 新競技・空手“形”ってどんな競技? 東京オリンピック

2021-08-03 午後 07:00

日本代表 喜友名諒選手(左)と清水希容選手(右)

 

いよいよ8月5日、日本武道館で始まる競技こそ注目の新競技”空手”。現在、世界中に1億3000万人の愛好者がいると言われる人気スポーツ。中でも、今大会注目なのが“形”の種目です。日本代表は、男子の喜友名諒(きゆな・りょう)選手と女子の清水希容(しみず・きよう)選手が出場し、双方にメダル獲得が期待されています。今回はそんな日本生まれの新競技空手“形”の奥深さをお伝えします。

そもそもどんな種目?

”形”の演武をする清水希容選手

 

空手の種目は大きく分けて“形”と“組手”の2つに分かれています。“組手”の種目が、1対1の対戦形式で行われるいわゆる「実戦」なのに対し、“形”の競技は選手1人が仮想の敵を相手に攻撃と防御を一連の流れとして組み合わせた「演武」を繰り出し、審判による採点で勝敗が決する競技です。

深い!深すぎる採点基準

審判員(2016年全日本選手権で撮影)

 

“形”の種目の奥深さが特に現れているのがその採点基準です。今回のオリンピックでは、7名の審判による採点で勝敗が決まります。ただ、他の採点競技と違い「多く回転したら高得点。」や、「●難度の技を成功させたら●点。」などの明確な採点基準がある訳ではなく、独特の採点基準が設定されています。「正しくその形を演武出来ているか」を採点する“技術点”7割、「より効果的な技が繰り出せているか」を採点する“競技点”3割という割合で演武を点数化。

公平性を担保するため、各審判が付けた点数の上位二つと下位二つを外した三つの点数で得点が決定し、合計30点満点のうち何点獲得したかで勝敗が決まります。

それぞれの基準は?

選手達が演武する“形”は、世界空手連盟(WKF)が認定した102種類から選手が選択して行います。それぞれ決まった技の流れがあり、“技術点”ではきちんと個々の技の意味を理解し正しく演武できているかが採点基準になります。

【技術点の具体的な基準】

・立ち方

・技

・流れるような動き

・タイミング

・正確な呼吸

・極め(正確に技をコントロールできているか)

・一致性(流派の形の基本に一貫性があるか)

 

一方“競技点”では、技の有効性が採点基準となります。

【競技点の具体的な基準】

・技の力強さ

・技のスピード

・技を繰り出した時の体のバランス

 

各選手にはそれぞれ得意とする“形”があります。しかし、同一大会で同じ形を2度使うことは禁止されているため、どの試合でどの”形”を使うかの戦略が勝敗に大きく影響します。

見どころはココ!

一見、初心者には難しい採点基準が設定されている“形”ですが、分かりやすい注目ポイントもあります。まずは、“選手達の気迫に満ちた表情”です。仮想の敵に向けた迫力満点の表情はまるで歌舞伎役者のよう。特に、決め技の際に雄叫びを上げる選手の表情や、敵をにらみつける時の目力は必見です。

 

仮想の敵に向けられた表情に注目!

 

さらに、上級者になればなるほどそんな仮想の敵が実際にその場にいるように見えてくると言い、“敵が見えるかどうか”も見どころの一つ。是非、仮想の敵を思い浮かべながら観戦してはいかがでしょうか。

 

仮想の敵が浮かび上がる!究極の”形”

 

 

また、“会場の張り詰めた空気”もこの競技ならではの見どころです。静けさと緊張感に包まれた会場で淡々と技が繰り出され、響くのは道着のすれる音や、足を踏み出す音だけ。独特の空気の中で究極の空手道を味わうことができます。

 

独特の緊張感も大きな見どころ

日本の注目選手って?

日本代表 喜友名諒選手(左)と清水希容選手(右)

 

空手“形”の日本代表は男女1人づつの2人。実はその2人とも金メダルの有力候補なんです。男子の代表は、沖縄出身の喜友名諒(きゆな・りょう)選手(31)。これまで、全日本選手権9連覇、さらに世界選手権3連覇中の絶対王者で、世界中の空手愛好者が憧れる存在です。空手の盛んな沖縄で鍛えた力強い技の数々と、技のブレを極限まで押さえる事のできる強靱な肉体が持ち味です。最近では、琉球舞踊の動きを取り入れるなど、技のしなやかさに一層磨きをかけており、今回のオリンピックでは金メダル候補筆頭として注目を集めています。

 

喜友名選手

 

女子の日本代表選手も世界最高レベルの実力者です。清水希容(しみず・きよう)選手(27)は長い手足から繰り出す素早く、そして美しい技が持ち味で、2019年まで全日本選手権7連覇、さらに2014年、2016年の世界選手権で連覇しています(世界選手権は2年1度開催)。しかし、最強のライバルであるスペイン代表のサンドラ・サンチェス ハイメ選手(39)に3連覇を狙った2018年の世界選手権で敗れており、サンドラ選手との勝負が今大会の結果を大きく左右する注目ポイントです。

 

清水選手とライバルのサンドラ選手

 

空手“形”の種目は、8月5日に女子、6日に男子の試合が日本武道館で行われ、それぞれその日に決勝までが行われます。日本発祥の新競技、メダルの行方と日本代表の活躍から目が離せません。

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