ストーリー陸上

歩くだけなのにゴールできない?競歩は"なのに"だらけ!

2018-08-16 午前 09:00

陸上競技はたくさんあれど、歩く競技といえば。そう、競歩です!

競歩なんて歩いて速さを競うだけだから、他の競技よりも簡単そう…そんな声が聞こえてきそうですが、競歩は、私たちが思っている以上に難しく、厳しく、奥深いスポーツです!

歩く競技“なのに”ランニングシューズ!?

 

競歩とは、トラックやロードを「歩いて」速さを競う陸上競技です。

 

 

オリンピックでは女子20キロ、男子は20キロと50キロを、道路に設置された周回コースで競います。

 

ちなみに、装備はマラソンとまったく一緒で、ランニングパンツ・ランニングシャツ・ランニングシューズです。今すぐにも走り出しそうな装備ですが…もちろん、競歩選手は走りません!

歩きのはず“なのに”走りと同じくらいのスピード!

競歩の歩きは、我々の思う「歩き」ではありません!そのスピードは、走るのと同じくらいの速さ!

 

一般的に成人男性の歩く速さは時速4〜5キロと言われていますが、競歩選手の歩く速さはなんと時速16キロにもなるのです!

 

 

その秘密は、歩くときの腰の使い方にあります。普通に歩くよりも左右の脚にかかる体重をしっかり骨盤に乗せるイメージ。このとき、体重を乗せた側の骨盤は上がります。腰がしっかり上がっていることが競歩のスピードの証です!

 

あの競歩の独特な歩き方にはこのようなヒミツが隠れていたのですね。

世界大会“なのに”1割の選手はゴールできず!

なんと競歩は、世界大会でも1割の選手はゴールできないという過酷な競技。その過酷さは、厳しすぎるルールにありました!

 

そもそも、競歩における「走り」と「歩き」の違いはどこにあると思いますか?

 

重要なポイントは2つ!

 

① 常にどちらかの脚が地面に接していなければならないこと

 

 

② かかとが地面についてから、脚が地面と垂直になるまでは膝を曲げてはならないこと

 

 

つまり、両足が地面から離れてしまったり、脚が垂直になっていないのに膝を曲げてしまうと、「走っている」とみなされてしまうのです。

 

しかし、こんなに細かいルール、見分けられるのか心配になりますよね。けど大丈夫!

 

審判員はトラックなら6人、ロードなら9人もいて、コースわきに立ち、常に違反がないかチェックしています。

 

もし、違反があった場合は、「イエローパドル」という黄色い札を出して警告します!

 

 

両足が地面から離れたら、「ロス・オブ・コンタクト」という違反となり、波打つようなマークのイエローパドルで警告!

 

 

脚が垂直になる前に膝が曲がってしまったら、「ベント・ニー」という違反となり、膝を曲げたようなマークのイエローパドルで警告!

 

このイエローパドルは何枚出されても失格とはなりませんが、改善が見られない場合、レッドカードが出されます。

 

異なる審判からレッドカードが3枚出されると、そこで失格となってしまうのです。

 

 

「え?レッドカード3枚までは失格にならずに競技を続けられるなんて楽勝じゃない?」…いえいえ、そんなこともないのです。

 

じつは3枚で失格というルールであってもなお、多くの競歩大会では、約1割の選手が失格で完歩できないのが事実。2015年に行われた、世界陸上の北京大会、男子50キロ競歩では、なんと参加者53名のうち、15名が失格や途中棄権で完歩にならなかったほど!

 

「3枚までレッドカードの猶予があるのなら、レッドカード1枚覚悟で最後少しだけ走っちゃえ!」もちろんそれはできません!

 

なぜなら、ラストスパート付近にいる主任審判員からレッドカードをもらうと即失格になってしまうから!正々堂々最後までしっかりと「歩き」抜きましょう!

沿道を歩くだけ“なのに”ファンが押し掛ける!

 

競歩が初めてオリンピック種目となったのは、1908年のロンドン大会。 競歩は、100年以上の歴史をもつ由緒正しいスポーツなのです!

 

もっとも競歩に熱いとされるヨーロッパの国々では、大会になると沿道にファンがびっしり押し掛けることもあるそう。

 

人気の高さがうかがえますね。

ヨーロッパで人気“なのに”日本人選手が活躍!

 

ちなみに、日本の競歩はというと、最近は人気も競技人口もドンドン伸びていて、実力もお墨付き!

 

2015年には、鈴木雄介選手が20キロ競歩の世界新記録を樹立、2018年8月時点の今でも破られていません。 鈴木選手の競歩フォームは世界一美しいと言われ、世界のお手本にもなっているそうですよ!

 

東京オリンピックでは、日本人選手の美しいフォームも堪能できるはずです!

 

みなさん、ぜひ競歩に注目していてくださいね!

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