ストーリーバドミントン

バドミントン日本代表はメダルラッシュ狙う! 東京オリンピック

2021-07-23 午後 08:00

バドミントンは、日本代表が5種目すべてに世界ランキング5位以内の選手とペアがそろう史上最強の布陣で自国開催の東京オリンピックに臨み、金メダル1個と銅メダル1個を獲得した前回リオデジャネイロ大会以上の成績を目標にメダルラッシュを狙います。

 

前回リオデジャネイロ大会で女子ダブルスの髙橋礼華選手と松友美佐紀選手の「タカマツ」ペアが日本史上初の金メダルを獲得してから5年。この間に日本選手は世界の舞台で活躍を続け東京大会はその集大成として臨む大会となります。

出場選手とペアの顔ぶれ

東京大会には13人の選手が日本代表として出場します。このうち10人の選手が初出場とフレッシュな顔ぶれですが、その実力は世界ランキングが示しています。

( )は6月29日付け世界ランキング

男子シングルス:桃田賢斗選手(1位)、常山幹太選手(13位)

女子シングルス:前回大会銅メダルの奥原希望選手(3位)、山口茜選手(5位)

男子ダブルス:遠藤大由選手と渡辺勇大選手のペア(4位)、園田啓悟選手と嘉村健士選手のペア(5位)

女子ダブルス:福島由紀選手と廣田彩花選手のペア(1位)永原和可那選手と松本麻佑選手のペア(2位)

混合ダブルス:男子ダブルスにも出場する渡辺選手と東野有紗選手のペア(5位)

完全復活なるか “日本のエース”

桃田選手

桃田賢斗選手


このうち日本のエースである桃田賢斗選手は、「恩返し」の言葉を胸に、現在の生活拠点を置く東京・調布市の会場で開催される東京大会で金メダルを目指します。

 

桃田選手は前回大会出場の機会をみずからの不祥事で逃しました。そこからが東京に向けた桃田選手の再スタートでした。謹慎期間中に体づくりを中心とした地道な強化策に取り組み、競技に復帰して以降は以前にも増してめざましい実績を残し続けました。その復帰と進化の道のりを支えてくれた大勢のファンへの感謝の気持ちを東京大会で形にしたいというのが桃田選手を突き動かす大きなモチベーションです。

 

コート内では高いディフェンス力と鍛え上げたスタミナで試合の主導権を握り、精密なシャトルコントールで相手を追い詰めていくのが桃田選手のスタイルです。おととしまでは国際大会で連戦連勝、前人未踏の年間11大会優勝という記録も打ち立てました。

 

「絶対王者」として臨むはずだった東京大会ですが、去年1月遠征先の交通事故に巻き込まれ選手として生命線とも言える右の目を負傷。その後、コロナの影響で五輪の延期だけでなく、ほとんどの国際大会が中止や延期となり、オリンピック本番までに出場できた国際大会はわずか1大会にとどまりました。けがからの回復と実戦不足というブランク。桃田選手はこの2つの不安と闘いながらの東京オリンピックとなります。


左から アクセルセン(デンマーク)、ギンティング(インドネシア)、石宇奇(中国)


世界に目を向ければ前回大会の銅メダリストでデンマークのアクセルセン選手(世界2位)やインドネシア代表で国際大会で桃田選手を何度も追い詰めてきたギンティング選手、ながく世界のトップにいた中国の石宇奇選手など、桃田選手がライバルと認める選手たちが打倒桃田を目指します。

 

さらにオリンピックの延期で若い選手たちも頭角を現してきました。

 

ようやくコートに立てるオリンピックの舞台で桃田選手が完全復活を果たせるのか。東京大会に出場する日本選手の中でも最も注目の選手の1人です。

頂上決戦の期待! 女子ダブルス

福島由紀選手と廣田彩花選手、永原和可那選手と松本麻佑選手


2大会連続の金メダルを目指すのが女子ダブルスです。そこに前回の覇者「タカマツ」の名前はありません。熾烈な代表争いの結果、前回大会の金メダルペアがオリンピック出場を逃したというのが、いまの日本のレベルの高さを物語っています。

 

福島由紀選手と廣田彩花選手の「フクヒロ」ペアは世界ランキング1位、永原和可那選手と松本麻佑選手の「ナガマツ」ペアは2位です。直近の2つの世界選手権は2大会連続でこの2つのペアが決勝で顔を合わせました。

 

この種目の焦点は「2大会連続の金メダルなるか」よりも「どちらのペアが金メダルをとるか」にあると言われるほどです。この2ペアは同じ日本代表ですが、そのプレースタイルは水と油のように違います。

 

福島由紀選手と廣田彩花選手

 

「フクヒロ」ペアは堅いレシーブからのカウンター攻撃で試合の流れを引き寄せる伝統的に日本が得意とするプレースタイルです。


一方の「ナガマツ」ペアは、ともに身長1メートル70センチ以上という日本が得意としてこなかった長身を生かした強力な攻撃力が最大の特徴でパワープレーが持ち味です。

 

「フクヒロ」ペアは世界ランキングこそ上ですが世界選手権の決勝では2年続けて「ナガマツ」ペアに敗れています。なんと世界選手権は3大会連続で銀メダルと「シルバーコレクター」とされてきました。

 

コロナ禍で大会が延期されたこの1年は、所属チームで徹底した練習に励み、コンビネーションに磨きをかけてきました。東京オリンピックこそ「シルバーコレクター」という喜べないネーミングを返上する舞台だと、金メダル獲得に挑みます。

 

松本麻佑選手と永原和可那選手


「ナガマツ」ペアは、初出場で初制覇した2018年の世界選手権から2大会連続で金メダルを獲得した大舞台に強いといわれるペアです。


去年の年末に日本一のタイトルを争った全日本総合選手権や日本勢にとってオリンピック前の最後の国際大会となったことし3月の国際大会でも、決勝で「フクヒロ」ペアに勝って優勝しています。オリンピック決勝という最高峰の舞台でどのようなプレーを見せてくれるか期待が高まります。

二枚看板で挑む!強豪ひしめく女子シングルス

奥原希望選手、山口茜選手


女子シングルスは、力がきっ抗する強力なライバルたちが各国代表としてひしめきあう激戦種目となっています。そこに立ち向かうのが日本を代表する奥原希望選手と山口茜選手の二枚看板です。


前回大会に続き2大会連続出場となる2人はともに身長が1メートル56センチと国内の選手に比べても小柄ですが世界ではなおさらです。
それでも奥原選手はフットワークをいかした粘り強いプレーが持ち味で前回大会では銅メダルを獲得、日本選手としてこの種目初のメダル獲得という快挙を成し遂げました。


かたや、山口選手は日本選手として、この種目で初めて世界ランキング1位になった実力者で、身体のバネをいかしたトリッキーなショットや躍動感のあるプレーを見せてくれます。日本の誇る2人は世界のライバルたちにとって大きな壁となる選手なのです。

 

(左から)戴資穎選手、陳雨菲選手、ラッチャノック・インタノン選手、ブイシンデュ・プサルラ選手

 

世界のライバルたち、特にアジア勢は強力です。


世界1位の台湾の戴資穎選手は、フィジカルが強く躍動感のあるプレーで長年トップの座を守り続ける最大のライバルです。世界2位の中国のエース、陳雨菲選手は攻守のバランスが取れた安定したプレーに定評があります。さらに世界6位にはタイのラッチャノック・インタノン選手、世界7位には身長およそ1メートル80センチと長身を生かす前回大会銀メダルのインドのブイシンデュ・プサルラ選手らが控えます。

 

こうした強敵をはねのけて日本バドミントン界の歴史にまた新たなページを開くのか、注目されています。

強化の成果が著しい “新興種目”の男子ダブルスと混合ダブルス

男子ダブルスと混合ダブルスの2種目も前回大会以降、強化の成果が結果として現れている種目です。

 

両種目ではこの5年間に権威ある国際大会を優勝したり世界選手権を準優勝したりするような快挙が毎年のように続き、東京大会に向け注目度という意味では出遅れた感のある両種目だからこそ選手たちは一躍ブレイクを果たそうと意気込んでいます。

 

遠藤大由選手と渡辺勇大選手

 

男子ダブルスは全5種目の中で最も試合展開が速く動きがダイナミックなことから、そのプレーを見るとバドミントンのすごさがわかる種目とも言われます。遠藤大由選手と渡辺勇大選手のペア、園田啓悟選手と嘉村健士選手のペアはともに世界の舞台で申し分ない実績を残してきました。

 

園田啓悟選手と嘉村健士選手

 

また、混合ダブルスは息の合ったコンビネーションがその差を分ける種目で、日本の誇る渡辺勇大選手と東野有紗選手のペアは中学時代からペアを組む息の長いコンビで相性の良さは抜群です。2019年の世界選手権では準決勝まで進むなど、この種目を世界レベルに引き上げた2人です。

 

渡辺勇大選手と東野有紗選手

 

バドミントンはどの種目をとっても個性あふれる代表選手が並びメダルに手が届くところにいます。史上最強と言われる日本代表がいくつのメダルを手にするのか、開会式の翌日から始まる予選リーグから目が離せません。

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