ストーリー水泳

競泳 日本代表 東京オリンピックで金メダル獲得に挑む選手たちは 

2021-07-22 午後 0:20

東京で多くの選手の活躍が期待される日本の競泳陣。その歴史は1928年のアムステルダム大会から刻まれています。これまでに日本が積み上げてきたメダルの数は80個、このうち、金メダルは22個に上ります。


前回のリオデジャネイロ大会では2つの金メダルを含む7個のメダルを獲得。今大会は複数の金メダルと10個以上のメダル獲得が目標です。日本代表は、男女あわせて33人が選ばれました。

トップバッターは400m個人メドレー


瀬戸大也選手

 

日本競泳陣が、まず最初のメダルを手にすると期待されるのが、男女の400メートル個人メドレー、その勝者は「キング・オブ・スイマー」ともたたえられます。決勝のレースは7月25日です。

 

男子の注目は、おととしの世界選手権を制した瀬戸大也選手。去年は、オリンピックの延期によりモチベーションの低下に悩み、そのさなかに自身の女性問題などで、プールに入れない時期もありました。調整の遅れを指摘されていましたが、ことし4月の日本選手権でマークした4分9秒02は、6月末の段階でことしの世界ランキング1位のタイムでした。


前回のリオデジャネイロ大会ではライバルの萩野公介選手が金メダルを手にしたのに対して、瀬戸選手は銅メダル、そこから、着実にタイムを縮めて世界選手権では競泳の日本選手で最多の通算4つの金メダルを手にしました。


大橋悠依選手

 

同じ日に行われる女子400メートル個人メドレーにはおととしの世界選手権の銅メダリスト、大橋悠依選手が登場します。

 

名将・平井伯昌コーチのもとで、練習を積んできました。ことしのベストタイムは自身の日本記録に4秒あまり遅いものの、世界のライバルたちもここまでのところ、好記録は出ていません。本来の調子を取り戻し、オリンピック本番で日本記録を上回るペースで泳ぐことができれば、金メダル獲得の可能性も見えてきます。

世界に挑む若手の活躍に期待


松元克央選手


日本の競泳陣は大会期間中、金メダル争いに絡む注目選手がめじろ押しです。

 

7月27日に決勝が行われる男子200メートル自由形は松元克央選手が金メダル獲得に挑みます。名前の読みは「かつひろ」ですが、チームメートからは親しみを込めて「カツオ」と呼ばれています。伸び盛りの24歳はおととしの世界選手権で銀メダルを獲得し、オリンピックの金メダル候補に名乗りをあげました。


4月の日本選手権ではおととしの世界選手権の優勝タイムより速い1分44秒65の日本新記録をマークするなど好調を維持しています。世界のライバルの状況を見ると、ことしに入って1分44秒台をマークしたのは松元選手を含め5人(6月末現在)、松元選手とトップとの差は0秒18です。

 

激しいメダル争いが予想されますが、1988年、ソウル大会の金メダリスト、鈴木大地さんを育てた経験豊富な名伯楽・鈴木陽二コーチの指導を受けて力を伸ばしてきた松元選手も、もちろんその争いの中に加わる実力を持っています。オリンピックで日本選手が表彰台に上がったことがないこの種目で新たな歴史を刻むことができるのか、その挑戦から目が離せません。

 

佐藤翔馬選手

 

さらに、7月29日に決勝が行われる男子200メートル平泳ぎは20歳の佐藤翔馬選手に注目です。

 

佐藤選手はオリンピックで平泳ぎ2種目で2大会連続金メダルの偉業を果たした北島康介さんが育ったスイミングクラブで力をつけた“北島2世”です。

 

おととし9月に世界ジュニア記録をマークすると、その後も破竹の勢いで記録を縮め、4月の日本選手権では世界記録まで0秒28、当時の世界歴代2位にあたる2分6秒40の日本新記録で優勝しました。


ただ、この種目のトップ争いもし烈です。6月にはオーストラリアの選手が佐藤選手よりも速く、ことしの世界1位となる2分6秒28をマーク、本番でも世界記録クラスのタイムでの決着が予想されます。「北島さんに続きたい」と意気込む20歳、オリンピックの男子平泳ぎでは北島さん以来となる金メダルを目指します。

帰ってきた2人は

池江璃花子選手


池江璃花子選手は今大会、個人種目には出場せず、リレー種目に専念することになりました。競技初日から始まる女子400メートルリレーのほか、女子メドレーリレー、混合メドレーリレーの3種目に出場する可能性があります。


代表復帰を決めた後、「まさかことし代表ジャージを着れると思っていなかったのでうれしい」と笑顔を見せていた池江選手は本番に向けて「自分が出来ることは精いっぱいやりたい。競技初日からリレーがあるので、チームに貢献して、いい流れを作りたい」と意欲を示しています。

 

去年8月に競技に復帰してからおよそ1年、周囲を驚かせ続けてきた池江選手が2回目のオリンピックに出場します。

 

萩野公介選手

 

リオデジャネイロ大会の男子400メートル個人メドレーの金メダリスト、萩野公介選手はこの5年の間、極度の不振から休養するなど、苦しい日々を過ごしてきました。

 

連覇がかかる400メートル個人メドレーはみずからの体力と心に向き合あった結果、代表選考会を欠場したため、今大会は出場できません。


それでも「見栄もプライドも捨てた」とがむしゃらに男子200メートル個人メドレーと男子800メートルリレーでオリンピックの切符を手にしました。26歳になった萩野選手。「これがいまの自分だ」と胸を張って3回目のオリンピックに臨みます。

この記事を書いた人

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安留 秀幸 記者

平成22年 NHK入局 北九州局からスポーツニュース部。競泳担当。メダルラッシュが期待される選手たちを追いかけて取材に邁進中。

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