ストーリーラグビー

トヨタ自動車 対 パナソニック 80分間の“伝達” ラグビー日本選手権 準決勝 実況アナは見た

2021-05-17 午後 09:50

トヨタ自動車の高橋汰地選手。医師を目指すため、今季限りの引退を表明してシーズンに臨んでいるパナソニックの福岡堅樹選手との対戦を楽しみにしていた選手です。

 

 

2年目の若きトライゲッターで、ポジションはウイング。福岡選手とはマッチアップ(対面)する位置でプレーしました。

 

昨シーズンのトヨタ自動車 対 パナソニック戦

 

両チームは昨シーズンも対戦し、40対20でパナソニックが勝利をおさめました。去年の対戦の時はルーキーだった高橋選手。福岡選手にディフェンスで抜かれた苦い経験をしていました。

 

昨シーズンの対戦でトライを決めた福岡選手

 

高橋選手は「今まで対戦した中で、一番速い選手。ちょっとでもズラされるとスピードで振り切られる。同じポジションとして学べる部分が多かった。引退するということは最後の対戦になるが、だからこそ個人的には今後の成長のためにも重要な試合」と位置付けて、準決勝に臨みました。

 

試合では、まず福岡選手が先制のトライ。しかし、その後、高橋選手が躍動しました。

 

 

勝ち越した時は、1番右端にいた高橋選手。対面は福岡選手です。ロングパスを福岡選手の外側でキャッチして見事トライを挙げました。ボールをもらうポジション取りの妙で、福岡選手にディフェンスをさせなかったプレーが光りました。

 

さらにその後、再び右端でボールを受けた高橋選手。今度は福岡選手が高橋選手の正面でディフェンスに来ました。その時、スピードに乗りながら右足でステップを切り、走るコースを急に変えてズレを作ります。それでもタックルに来る福岡選手。そのタックルを見事にかわしました。

 

 

他の2人のタックルも振り切り、自身2つ目のトライ。去年対戦した時から成長を見せたプレーでした。

 

「去年は歯が立たなかったけど、要所要所で競ることが出来た」

 

高橋選手の活躍で、前半は1点リード。

 

しかし後半はパナソニックが猛攻。福岡選手は高橋選手のタックルを振り切るなど、あわせて3トライを挙げ勝利に貢献しました。

 

 

高橋選手は後半はトライを奪えず、福岡選手との最後の対戦を終えました。

 

試合後、福岡選手に「対面の選手に2つトライを許したことを含めて反省」と言わしめた高橋選手。

 

「トライを3本奪われたのは、及ばなかった結果。ネガティブだけではなく、今後につなげていけたら。体重を増やしてフィジカルを強くして(日本代表に)選ばざるを得ないくらい活躍する」と語りました。

 

今日の活躍に、桜のジャージを着る姿を想像した方も多かったかもしれません。

 

 

また引退する福岡選手が、ファンだけでなく、日本の若きラガーマンに確実に何かを残している。そう感じずにはいられない80分間でした。

この記事を書いた人

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大坂 敏久 アナウンサー

平成10年 NHK入局。ラグビー観戦は、小学1年生の時に生で観た早明戦から。大学生やトップリーグ、ワールドカップなどを実況。

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