特集 カーリング女子 中部電力「頼れる新コーチと世界の舞台へ!」

3月16日からデンマークで始まったカーリング女子の世界選手権。ことしの日本代表は中部電力。
先月の日本選手権でピョンチャンオリンピック銅メダルのロコ・ソラーレに勝って代表の座をつかみました。その背景にあったのは、頼れる新コーチの存在です。
まずはカーリング"基礎"から
チームの平均年齢が22歳と若い中部電力。今のメンバーになってから世界選手権に出るのは初めてです。選手たちを世界に導いたのが今シーズンから新たに就任した両角友佑コーチの存在です。
ピョンチャンオリンピック 両角コーチ (中央)
男子のトップチーム、SC軽井沢クラブで司令塔として活躍。日本代表として国際大会の経験も豊富です。
初めて選手たちを見た時、技術が足りないと感じた両角コーチ。まず取り組んだのが、ストーンを投げるというカーリングの基礎の徹底でした。
両角友佑コーチ
まだまだショットが安定しなかったっていう感じだったので、何が自分たちの正しい投げ方なのかをそれぞれの選手がしっかり知ってもらうっていうことをやりました。
練習中、選手が投げるごとに、ストーンを構える位置や腰の位置など、フォームで気になったところを丁寧にアドバイスします。
言われたことを忠実にやると"しっかり投げられる"
去年まで選手として世界の舞台で戦った両角コーチ。サードの松村千秋選手は、経験に裏打ちされた指導が自分たちの成長につながっていると感じています。
松村千秋選手
石の置く位置がちょっとだけずれているとか、足の入るタイミングがほんと少しだけ遅いとか早いとか、というところをすごく細かく指摘されて。
言われたことを忠実にやると、しっかりラインに入れてしっかり投げられる。自信を持って投げられるようになりましたし、これだったら決められるというショットが増えました。
選手たちの成長は試合中の積極性にあらわれます。日本選手権の決勝、第6エンド。
日本選手権 決勝のロコ・ソラーレ戦でショットを放つ松村選手
松村選手は、狭いスペースを通して相手のストーンをずらし、さらに中心近くにとどめる難しいショットを選択します。みごとに成功し、突き放すきっかけをつくりました。自信が形となってあらわれた1投でした。
松村千秋選手
あまり得意なショットじゃなかったんですけど、決められそうだなとか、これ決めたいなとか、自分から投げたいと思うようになりました。
つかんだ自信を世界選手権でも!
迎える世界選手権、両角コーチはつかんだ自信を世界の舞台でも保てるかが大きな鍵と考えています。
両角友佑コーチ
世界の強豪との戦いは初めてですし、どういうふうに出るかわからないですけど、1番大事なのは日本選手権の時のように自分たちのカーリングを相手に 惑わされずにやり続けることだと思うので。
(選手たちが)集中出来るような環境を整えたいなと思います。

保坂 勇気
平成18年入局。スポーツニュース部。プロ野球の日本ハム、西武などを取材。現在はバスケットボール、バレーボールなどを担当。