ストーリー野球

プロ野球・オープン戦で4番を打ち続けた男! ロッテ 山口航輝(20) 

2021-03-24 午後 05:00

プロ野球・ロッテの20歳、山口航輝は去年まで1軍の出場経験がゼロ。それがことしのオープン戦では全試合で4番を任され、持ち味の長打力を見せた。若き主軸候補に今シーズンの意気込みを聞いた。

楽しむことができた4番

 

大阪出身の山口は秋田の明桜高校からドラフト4位で入団した3年目。これまで1軍の公式戦出場はなかったが、ことしのオープン戦は全13試合で4番に座った。そして初戦の3月2日のオリックス戦で2本のツーベースヒット。最終的には打率2割5分ながら、2本のホームランを打った。

 

山口選手

迷いなくバットを振りにいけたのがよかったと思います。初球から当てにいくのではなく、フルスイングしていました。

 

ロッテは昨シーズン2位に躍進したが、チーム打率は12球団最下位。ホームラン数も下から3番目の90本にとどまった。去年、2軍で潜在能力の高さを見せていた(イースタン・リーグでホームラン7本)山口に主軸候補として白羽の矢が立ったのだ。

山口選手

自分の中では本当に楽しんで、毎試合毎試合やることができた。変なプレッシャーは感じなかったですし、何番でもやることはいっしょ。4番を楽しみながら打席に入ることができた。

悔しさが原動力

ロッテは昨シーズンの終盤、新型コロナウイルス感染などで1軍の選手が大量離脱。その中で緊急昇格した同期入団の藤原恭大が1軍で活躍したが、2軍の主要部門の成績で藤原を上回っていた山口に声がかかることはなかった。

 

山口選手

去年は野球をやってきた中で一番と言っていいくらい悔しかった。オフの期間は本当に『ことしこそは』と思ってやってきました。上(1軍)の試合で結果を出したいという思いです。

フォーム改造に手応え

山口が飛躍を目指し、出場したのが若手育成のための秋の教育リーグ「フェニックスリーグ」。ここで打撃フォームの改造に取り組んだ。

山口選手

これまでは足を上げずにすり足で打っていました。それをフェニックスリーグから、長打が出るように、足を上げるフォームを試しました。フェニックスリーグでしか試せないことをやろうと思ったんです。1か月間はずっと足を上げたフォームで打って、自分の中でもしっくりきたので、ことしに入ってからも続けています。

 

 

足を上げて打つフォームは、軸足に体重が乗せやすく、力強いスイングができる。その一方で、足を上げる動作が入る分、タイミングを崩されやすくなるデメリットもあるとされる。

山口選手

もともと試してみたいと思っていて、(去年も)シーズン途中に試しました。でも結果がほしくなって、すぐに戻してしまいました。しっかり足を上げてもピッチャーとのタイミングはとれている。いい感じかなと。

春のキャンプでは三冠王から指導受ける

 

打撃フォームを固めるため、オフにはその土台となる下半身の強化に取り組んだ。そして春のキャンプは1軍メンバー入り。

 

そこで指導を受けたのが臨時コーチを務めた平成唯一の三冠王、松中信彦だった。長打を打つためには下半身主導のバッティングが重要だと考える松中から、腰を落とした状態で20球連続で行うティーバッティングなど下半身を意識したスイング練習を連日課された。

松中 信彦 さん

どうしても上半身で打つ選手が多いので、もっと下半身主導というか、下半身のパワーを上半身に伝えて、バットに伝えるという意図でした。

 

 

山口選手

(松中さんの練習は)きつかったんですけど、そのおかげで下半身を使ってしっかり打てるようになった。打球もつかんだときは飛ぶようになったので、ことしはしっかり下も使いながら打てているなと思います。

 

ホームラン王の実績があるレアード選手が開幕に間に合わないことが決まった。山口には1軍初出場の試合がいきなり4番になる可能性もある。

山口選手

ランナーがいなかったら長打。ランナーがいるチャンスでは1本打つのが4番の仕事だと思う。打点をあげたり、チームの得点に絡んだりするのが4番バッター。そういうことをいろいろ考えながらやっています。

フルスイングで活躍だ

山口には意外な特技がある。それは「俳句」を詠むこと。中学生の時に飲料メーカー主催のコンクールで賞をとった経験があるのだ。そこで1句お願いした。お題は今シーズンの目標。

 

山口選手

「迷いなく フルスイングで 活躍だ」

 

1軍でもひるまずフルスイングで長打を打つ姿を楽しみにしたい。

この記事を書いた人

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舟木 卓也 記者

平成25年NHK入局。水戸局、盛岡局を経て、スポーツニュース部。ロッテ担当。

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