ストーリーその他のスポーツ

普段の顔をのぞき見!テレビ体操 出演している人はどんな人?

2019-07-24 午後 0:00

 

日本人なら誰もが知っている「ラジオ体操」。月曜日から日曜日まで『テレビ体操』の中でも放送されていますが、毎日放送されているにもかかわらず、意外と謎が多いこの番組。

解説をしている指導者やアシスタントの皆さんは普段どんなことをしているのか?
どういう経緯でテレビ体操に出演することになったのか?

そんな素顔を探るべく、『テレビ体操』『みんなの体操』に出演する皆さんに直接インタビュー。アシスタントの皆さんには私服で登場していただきました。

 

多胡肇(たご・はじめ)さん

東京都出身。日本体育大学体育学部卒業。スポーツクラブのトレーナー、プロ野球・西武ライオンズのトレーニングコーチを経て、98年からNHKテレビ・ラジオ体操の指導者として活躍。日本工業大学の非常勤講師も務める。

 

原川愛(はらかわ・あい)さん

宮崎県出身。日本女子体育大学体育学部を卒業後、大学院に進学。その後、NHKテレビ・ラジオ体操のアシスタントに。体操教室で子どもたちへの体操指導にも力を注ぐ傍ら、出身地である宮崎市のプロモーション大使も務める。

 

吉江晴菜(よしえ・はるな)さん

千葉県出身。大学時代にAGG(団体徒手体操)四大陸大会優勝の経歴を持つ。2016年、日本女子体育大学体育学部を卒業と同時に、NHKテレビ・ラジオ体操のアシスタントを務める。

 

今井菜津美(いまい・なつみ)さん

神奈川県出身。日本体育大学児童スポーツ教育学部を卒業後、NHKテレビ・ラジオ体操のアシスタントを務める。中学・高校ではテニス部に所属。大学では体操部で活躍していた。

 

体操の指導者なのに体操が嫌い!?

 

まずはラジオで聞き慣れた“おなじみの声”の多胡肇さんから。いつも明るい笑顔で解説をしているその裏にはどんな素顔があるのでしょうか?

 

終始明るく笑顔で話してくれる多胡肇さん。『テレビ体操』のイメージどおり。

 

 

――はじめに多胡先生のスポーツ歴とテレビ・ラジオ体操出演までの経緯を教えてください。

 

多胡肇さん(以下、多胡):中学・高校ではずっと野球をやっていましたが、プロ選手にはなれないと限界を感じてしまいました。その後、先生になりたいという漠然とした憧れを抱いたんですが、勉強が苦手だったので体育の先生にしかなれないなと(笑)。それで体育大学に行って、「体育の先生になるうえで、出来ないことがあったらダメだよな」と思って体操部に入りました。僕、体操は嫌いなんですよ、出来ないから(笑)。跳び箱とか鉄棒とかマット運動とか苦手。勉強ができないから嫌いなのと同じですね。

 

――多胡先生が体操嫌いとはいきなり爆弾発言ですね(笑)

 

多胡:よく言ってるんですよ、体操は嫌いって。下手だし。つまんないんですもん(笑)。あとは剣道や柔道のような武道も痛いから苦手(笑)。球技が好きですね。ただ、苦手を克服する目的で体操をやっていくうちに少しずつ深みにはまっていくというか、魅力や重要さをだんだんと感じるようになっていったというのが正直なところですね。

 

――そして、大学卒業後は晴れて体育の先生に……?

 

多胡:いえ、採用試験を受けたけど見事に滑りました(笑)。卒業後はスポーツクラブのトレーナーを経て、プロ野球の西武ライオンズでトレーニングコーチを務めました。トップアスリートを指導して、その選手が良い結果を出してくれるのがうれしくて、天職だと思いましたね。NHKのテレビ・ラジオ体操をやるようになったのは、前任の青山敏彦先生から今の仕事のお誘いを受けたのがきっかけです。最初はお断りしたんですよ、体操嫌いだし(笑)。でも、青山先生に「トップアスリートを指導して、やりがいがあるのは分かる。でも俺の仕事は、国民に感謝されて愛される仕事だ」と言われて。その言葉がすごく心に響いたんです。素晴らしい仕事だなって。それでテレビ・ラジオ体操に飛び込んだ感じですね。

 

番組の中のあいさつや掛け声は事前に決めず「感じたまま」。しゃべりすぎて収録を止められたこともあるとか。

球技は全部好き。でもゴルフはトラウマ!?

――番組の収録や体操の仕事がない時は、何をされているんですか?

 

多胡:日本工業大学の非常勤講師を週に1回、土日は講習会などで老若男女に体操を教えています。なので、休みはあまりないのですが苦ではありません。現場で働くのが好きで、逆にじっと座って働くことは苦手ですね。あとは外食が大好きなので、よく妻と食事に出かけますよ。

 

――体操以外にやっているスポーツはありますか?

 

多胡:ゴルフ以外の球技なら何でも好きです。ゴルフは、昔いたアシスタントに負けて以来、悔しくて一度もやっていません(笑)。今でも彼女が喜んですっごいジャンプしている光景が脳裏に焼き付いていますよ。その時にもうやめた!って、クラブも靴もウェアも全部処分して…(笑)。そもそも、団体競技の方が好き。小さい頃から自己犠牲が強くて、人が喜ぶ顔を見るのが大好きなんですよ。なので、野球でも守備に回り、ピッチャーが苦しんでいるところを守って、助かったよ!と言われるのがすごい快感。この感覚って個人競技では味わえないですよね。

 

好きな運動は“球技全般”。ただし「ゴルフはもう絶対にやらない!」。

ピアノ演奏者の幅しげみさんがライバル!?

――『テレビ体操』『みんなの体操』は“スタジオ完パケ”という、あとから編集を一切しないスタイルですよね。ピアノも生演奏で。

 

多胡:そうですね。だからピアノの先生は本当にすごいんですよ。番組の時間に合わせて即興でお尻をぴったりと合わせてきますし、オリジナルの体操であっても、運動に合わせて演奏を変えてくれる。特に幅しげみ先生はジャズの方で即興に強いし、本当にプロフェッショナルなので、巡回放送の時に僕は一切打ち合わせをしません(笑)。お互いに競い合おうと思っているので僕も言わないし、幅先生も聞いてこない(笑)。地方の宴席でも競い合ってます。大体僕が負けてますけどね(笑)。体操をしている我々は、ピアノの先生方をすごく信頼しているし、いつも助けられてますよ。

 

多胡さんが全幅の信頼を寄せるピアノ演奏者の幅しげみさん

 

――収録時はどんな雰囲気ですか? まさか競い合ってピリピリしているとか……?

 

多胡:僕はピリピリした空気が嫌いなので、いつも自然体で。本番20秒前まで雑談して、そのまま自然な笑顔で「おはようございます!」って言いたいんです。ふざけているようにも見えちゃうので、プロデューサーに怒られることもありますけどね(笑)。人を楽しませることが好きなので、(各地に赴いて体操を教える)講習会でもさまざまなアクティビティを通して体操の楽しさを教えたいですね。

みんな小さい頃からスポーツ少女!でもラジオ体操の経験は……?

 

続いてアシスタントの原川愛さん、吉江晴菜さん、今井菜津美さんに話を伺いました。私服の皆さんは雰囲気とガラッと変わり、番組以上の笑顔を見せてくれました。

 

左から今井菜津美さん、原川愛さん、吉江晴菜さん。

 

 

――皆さんのスポーツ歴を教えてください。ラジオ体操の経験はありましたか?

 

吉江晴菜さん(以下、吉江):小さい頃に習っていた水泳以外はずっと新体操をやっていました。大学からは新体操と同時並行でAGG(エステティック・グループ・ジムナスティックス)をやり始めて、世界大会で優勝したこともあります。AGGというのは徒手体操なので、リボンやボールを使う新体操と違って、手具を持たずに体だけで、団体で演技をする競技です。
ラジオ体操はというと、子どもの頃、お菓子につられて近所の公園に通っていた程度でしたね(笑)。

 

友人と朝一で映画を観て、そのあとお互い仕事に行くという吉江さん

 

原川愛さん(以下、原川):私も新体操と、その他に兄の影響で剣道と水泳を習っていました。体を動かすことが好きで兄とキャッチボールをしたり、夏は毎日海で泳いでいるようなスポーツ少女でしたね。

 

私も公園でラジオ体操をやりに、毎朝通っていました!楽しかったです。

 

休みの日は友人とキャンプに行ったり、「予定がなくてもじっとしてられずに外に出る!」というアウトドア派の原川さん。

 

今井菜津美さん(以下、今井):私は体操競技を10年くらいやってて、中学・高校はテニス部でした。大学では組体操などを専門にやる体操部に入りました。勝ち負けのある体操競技部とは違い、日体大独自の部なので分かりにくいんですが。
ラジオ体操は……この番組のオーディションを受けるまでほとんどやったことありませんでした……。

 

原川:えっ、そんなことあるの!?

 

今井:学校ではソーラン節とかやってました(笑)。だから、オーディションの時は動画を見てすごく練習しました。

 

地域や公立・私立によって学校の文化が違う!と驚きを隠せない二人。

 

――テレビ体操に出演するきっかけは?

 

原川:大学を卒業して、大学院に行くか悩んでいた時にオーディションのお話をいただきました。最終的に、大学院に通いながらテレビ体操のお仕事をすることも考えたんですけど、大学の先生から「やめておいたら?」って言われて…(笑)。先生は私のキャパシティーをよく知っていますからね。それでまずは大学院に行くことに専念して、卒業のタイミングでたまたまオーディションがあったので、そこで受けて合格しました。

 

吉江:私も大学を通して新体操部の先生から声をかけてもらったのがきっかけです。私が学生の頃、同じ大学の先輩だった原川さんが大学院生で、私達の先生でもあったんです。その“愛先生”が出演しているということでテレビも見ていましたし、いいなと思って希望しました。

 

今井さん:私は大学にオーディションの話をいただいて、四年生を対象に声がかかったので、「やりたいです!」と手を挙げました。体操の仕事に就きたいという希望があったんですが、テレビ体操はまさにそれじゃないですか(笑)。体操ができる環境ならぜひそこに行きたいっていう感じでしたね。

 

オーディションでは「合格の自信はないけど、頑張った!」という思いで帰路についたという今井さん。

本気でやると全く違う!ラジオ体操を舐めていた……!?

――実際にお仕事としてラジオ体操をやってみて、どうでしたか?

 

吉江:予想以上にたくさんの人がラジオ体操を日常的にやっていることを知って驚きました!それまではテレビに出ている原川さんを見ているだけだったので…。本当に見ているだけでした。

 

「番組に出るだけではなく、全国各地を巡って講習会をする。やってみて、どんどん楽しくなってきました。」(吉江)

 

原川:仕事として研修を受けてラジオ体操をやってみると、子どもの頃にやっていたのとは全く違いましたね。新体操をずっとやっていたし、体も柔らかいし、きっと出来るだろうと思って行ったら全然出来なくて…。力を抜くのも出来ないし、出来ないことが分からなくて、ずっとぐるぐる回っている感じで…。ちょっと甘く見てました(笑)。3、4年やってようやく力の抜き方や、客観的な見栄えなどが分かってきましたが、今でもまだ迷うときがあります。私、運動音痴なので…。

 

今井:私も難しいなって思いました。実際は伸びていても、画面を通して観たら伸びているように見えなかったりするんです。なので、見せ方を試行錯誤していますね。今年で三年目なんですけど、まだまだ難しいです。でもやっぱり体操をしていて楽しいですね。巡回先や講習会で番組を見てくださっている方と直接会うと、やってて良かったと思ったりします。

 

メンバー間でライバル心や対抗心は「ない」と今井さん。「先輩・後輩関係なくアドバイスできる雰囲気です。」

普段の顔は……デスクワーク!?活躍の場はさまざま

――番組の収録は2ヶ月ごと(※)ですが、普段はなにをされているんですか?

※…テレビ体操・みんなの体操の収録は2ヶ月に一度、数日間にわたって収録される

 

吉江:自分が通っていたクラブチームで子どもたちに新体操を教えています。たまに子どもたちとラジオ体操もやりますよ。小学生だと学校に行っていて番組を見ることができないので、テレビ・ラジオ体操をまだ知らない子も多いんです。音楽を聴いても「何これ?知らなーい」って…。やりがいがありますね(笑)

 

今井:私は普段、ラジオ体操連盟の事務局でオフィスワークをしています。フルタイムなので月から金までそこで働いています。収録の時だけ、こちらを優先して抜けてきている感じですね。ちなみに、事務局でも3時の放送に合わせてみんなでラジオ体操をやっているんですよ!事務局にはテレビがないので『テレビ体操』ではありませんが…(笑)。

 

原川:私も大学院の頃から教えている体操教室で教えているのと、出身地でもある宮崎市のスポーツランド推進大使というのをやらせていただいて、トップアスリートを育成するプログラムで子どもたちの体づくりをサポートしています。

 

「はじめは大人しかった子が、“体を動かすことの楽しさ”を知ってくれるのがすごくうれしい。」(原川)

岡本先生の家で女子会!でもプライベートではゆるーく……?

――皆さん、プライベートで会うことはあるんですか?

 

原川:お花見をしたり、お鍋を食べに行ったりとかはありますよ。あとは、収録終わった後に時間ある人でお茶をしに行ったり…。最近はみんな忙しいのでなかなか予定が合わないのですが、それでもこの間、岡本先生の家でご飯をいただきました!

 

吉江:やりましたね!

 

原川:遅れてくる人もいるし、途中で出ていく人もいるし、ゆるーい感じ(笑)。 でもずっとしゃべってる(笑)。

 

今井:誰かしらが常にしゃべって、シーンとはならないですね。ずーっと喋って、ずーっと食べてる(笑)。

 

インタビュー中も明るく笑いの絶えない三人。

1000万人でラジオ体操!?年に一度のビッグイベント!

――7月28日に開催される『1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭』について、内容や魅力などを教えていただけますか?

 

多胡:1年に1回のビッグイベントで、皆さんと一緒にラジオ体操をし、その様子をテレビで生放送するというものです。実際に来ていただくと気持ちいい汗をかく爽快感や充実感を感じていただけますよ。やっぱり大勢でやると、終わった後の皆さんの高揚感がすごい!

 

原川:私たちは1.8mの台に乗って体操をするのですが、お客さんが一斉に同じ動きをするのは毎回見ていて鳥肌が立ちます。音楽がかかっただけで、そこにいる全員が同じ体操をできるのは日本独特の文化だなと感動させられます。県外から参加してくださる皆さんの中には、1泊して旅行気分で楽しむ方もいらっしゃるんですよ。

 

「終わった後に“いい運動だったね”と、充実感を味わって欲しい!」(原川)

 

 

多胡:アシスタントのお姉さんたちが7人同時に見られることを、私はうたい文句にしています(笑)。

 

今井:テレビで放送されるのは、年に1回だけなのでぜひ普段あまり体操をしない方にも参加してほしいですね!

 

「“こんなにたくさんの人が参加しているんだ!”というのを体感して欲しいです!」(今井)

 

 

普段の顔をなかなか見ることが出来ないテレビ体操の出演者の皆さん。話をしてみるととても明るくて気さくな人たちばかりでした。明日からの『テレビ体操』『みんなの体操』を見るのがもっと楽しくなりますね!

 

関連キーワード

他の記事

人に教えたくなる!スポーツの雑学まとめ

画像alt入ります
                               
もっと見る
 

関連トピックス

最新トピックス

RANKING人気のトピックス

アクセス数の多いコンテンツをランキング形式でお届け!