ストーリー野球

初めての開幕投手へ! より強いストレートを求めて

2021-02-24 午前 10:50

「もっともっと、いい球を投げられる」

 

昨シーズン、150キロを超えるストレートを持ち味に、最多奪三振のタイトルに輝いたオリックスの山本由伸。初の開幕投手をねらう今シーズンは、より強いストレートを求めて、ピッチングの基本に立ち返っている。

すべては基本動作にあり

 

ことしのキャンプで山本が取り組んでいるのが一風変わったトレーニングだ。右から左に移動しながらハンマー投げをする動作。そして、長さおよそ2メートルの棒を斜めに振り下ろす動作。どちらも投球の際に体の軸がぶれないようにするねらいがある。キャンプ初日から、ほとんどのピッチャーがブルペンに入る中、すぐにはブルペンに入らず、フォームの基礎固めに重点を置いてきた。

 

山本 由伸 投手

トレーニングをやっているのは、投球動作の基本。軸足に体重を乗せるタイミングや左足へと動き出すタイミング、上半身の動くタイミングなど、ちょっとしたずれでボールがいかなくなる。自然と動作のこつをつかむ、体で覚えるイメージです。

反省は去年の夏

 

山本が基礎固めにこだわるのには、昨シーズンの苦い反省がある。去年7月からおよそ1か月、勝ち星をあげられなかったのだ。投球中の体のバランスが気づかぬうちに微妙にずれていて、ストレートに本来のキレがなくなったという。投球フォームの基礎を固める重要性を強く感じたシーズンだった。

山本 由伸 投手

それまでは前の登板でよかったイメージを持ったまま、次の試合へ調整していたが、フォームのイメージのずれが起きていた。去年の夏に4試合も打ち込まれて、やっと気がつくことができた。その後は基礎練習からフォームを作っていくように変えた。

結果はフォームに表れた

 

山本がキャンプで初めてブルペンに入ったのは4日目。トレーニングで培った体の動きを確認するように初ブルペンでは38球を投げ込んだ。すると昨シーズンと比べると、投球フォームに変化が見られた。投球前に上げた左足が静止する時間が短くなっていた。体の軸がぶれなくなったことで、スムーズに体重移動できるようになり、すぐに左足を踏み出せるようになったのだ。

 

山本 由伸 投手

徐々に良くなってきている。投球の基本はストレートなので、ストレートに1番こだわりたい。空振りをとれる、当たらない、打たれない。とにかく質を高めようという意識でやっている。フォームは意識して変えたつもりはないが、物事がうまくいくときは、自然と動作もいいものに変わっていく。

狙うは初の開幕投手

 

プロ5年目を迎える今シーズン、山本がねらうのは初の開幕投手。球界を代表するピッチャーに成長した右腕は、2年連続最下位に沈むチームを背負って立つ決意を固めている。そのために1年間を通して安定した成績を残し、初のふた桁勝利を目指すつもりだ。

山本 由伸 投手

とにかくチームが優勝からかなり離れているので、チームのことを一番に思ってプレーする。1年間、ローテーションを守ることを最低条件に、その中で勝ち星をしっかりあげて勝てるなら全部勝ちたい。

この記事を書いた人

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伊東 健 記者

平成23年NHK入局。

神奈川県出身。福岡局や京都局を経て、大阪局スポーツでオリックスを担当。早稲田大学ラグビー部OBで、W杯で活躍した山中亮平選手と同期。ラグビーで培った突破力を取材で生かす。

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