ストーリー/サッカー
Jリーグいよいよ開幕 注目チームや選手は?
2021-02-24 午後 05:30

サッカーJリーグは、2月26日にいよいよ開幕を迎えます。新型コロナウイルスの影響も色濃く残るなかでことしも異例のシーズンになりそうです。
J1優勝争いの行方は?
J1の優勝争いの軸となるのは昨シーズン、史上最速優勝を果たした川崎フロンターレです。
長年チームを引っ張った中村憲剛選手が引退しましたが、去年の快進撃を支えた攻撃陣は、ことしも強力です。
(川崎フロンターレ 三苫薫選手、小林悠選手、レアンドロ・ダミアン選手、家永昭博選手<左から>)
昨シーズン、新人最多記録に並ぶ13点を挙げた三笘薫選手をはじめ、小林悠選手、レアンドロ・ダミアン選手、家長昭博選手と、いずれもふた桁得点をマークした攻撃の柱の4人がチームに残りました。
就任5年目の鬼木達監督のもと、攻撃サッカーを貫き、J1連覇とACL=アジアチャンピオンズリーグ初優勝の2冠を目指します。
(ガンバ大阪 昌子源選手、三浦弦太選手<左から>)
7年ぶりの王座奪還を目指すのは昨シーズン2位のガンバ大阪です。
いずれも日本代表の経験があるディフェンダーの昌子源選手と三浦弦太選手を中心とした堅い守りに加え、昨シーズン、サンフレッチェ広島で15得点をマークしたフォワード、レアンドロ・ペレイラ選手が加入したことで、攻撃陣に厚みが増しました。
(名古屋グランパス 柿谷曜一朗選手、斎藤学選手<左から>)
昨シーズン3位の名古屋グランパスは、オフの積極的な補強が目立ちました。いずれも元日本代表のフォワードで、セレッソ大阪から柿谷曜一朗選手、川崎フロンターレから齋藤学選手を獲得し、11年ぶりの優勝を狙います。
(清水エスパルス 権田修一選手)
このほか、去年リーグ2位の18点をマークしたエヴェラウド選手を擁する鹿島アントラーズや16位からの巻き返しに向け、日本代表のゴールキーパー、権田修一選手など、大型補強を行った清水エスパルスなども上位進出を狙います。
残留争いもサバイバル!
昨シーズンは新型コロナウイルスの影響を踏まえて昇格のみで降格がありませんでした。
このためJ1は去年より2チーム増え、20チームで戦うことになりますが下位4チームが自動的に降格することから、残留をかけたサバイバルがしれつになりそうです。
日程は例年になく変則的です。試合数が増えるのに加えて、東京オリンピックの期間中には、およそ1か月間、リーグ戦が中断されます。こうしたスケジュールで選手をどのように起用していくのか、監督のさい配にも注目です。
コロナの功罪① 外国人の選手やスタッフは・・・
一方、気になる新型コロナウイルスの影響は、すでに出ています。緊急事態宣言に伴い、在留資格を持っていない新規の外国人選手やスタッフは原則として入国が認められていません。(2月10日時点)
(徳島ヴォルティス ダニエル・ポヤトス新監督)
Jリーグによりますと、2月8日の時点で新加入の外国人選手23人とコーチングスタッフ6人が来日できていないということです。
このうち、今シーズンJ1に昇格した徳島ヴォルティスはスペイン出身のダニエル・ポヤトス新監督が来日できず、2月27日の開幕を監督不在で迎える公算が高くなっています。入国後に隔離期間があることを踏まえると、さらにチームに合流できない状況が長引く可能性もあります。
コロナの功罪② 若手は台頭のチャンス!?
一方、新型ウイルスの影響がプラスに働いたケースもありました。昨シーズンは過密日程を乗り切るために1試合の交代枠を2人増やし、5人としましたが、今シーズンも引き続き、この特例を適用します。
Jリーグによりますと、昨シーズンのJ1のリーグ戦で、各チームの交代人数は1試合平均4点33人でした。
なかでも、リーグ戦に出場した21歳以下の選手は73人と前のシーズンより17人多くなっていて出場試合数も、のべ969試合と前の年のおよそ1点8倍となりました。
(サガン鳥栖 中野伸哉選手、鹿島アントラーズ 沖悠哉選手<左から>)
サガン鳥栖のディフェンダー、中野伸哉選手は当時16歳でJ1初出場を果たすとリーグ戦14試合に出場したほか、アントラーズのゴールキーパー、21歳の沖悠哉選手もJ1デビューを果たして24試合に出場しました。交代枠の増加もあって、若い世代の逸材がJ1の舞台で貴重な経験を積むチャンスに恵まれました。
五輪世代にも注目! #2021のヒーローになれ
(川崎フロンターレ 三苫薫選手、田中碧選手、鹿島アントラーズ 上田綺世選手、セレッソ大阪 瀬古歩夢選手<左から>)
Jリーグから東京オリンピックを目指す24歳以下の選手たちにも注目です。フロンターレの23歳、三笘選手はキレ味鋭いドリブルが魅力。「得点の幅を広げる」と2年目のシーズンに臨みます。
同じフロンターレのミッドフィルダー、田中碧選手も去年ベストイレブンに選ばれ、メンバー入りを狙います。鹿島アントラーズのフォワード、上田綺世選手は去年10得点。その得点力を生かしての代表入りに期待がかかります。このほか、セレッソ大阪のディフェンダー、20歳の瀬古歩夢選手も実力をつけてきています。
今シーズン、Jリーグが打ち出したキャッチコピーは「#2021のヒーローになれ」
さまざまな困難が待ち受ける中、世の中が少しでも前を向いて進んでいくために多くの人の希望の光になってほしいと期待を込めました。
どのチームが混戦を抜け出すのか。そして、どんなヒーローが生まれるのか。戦いは9か月あまりにわたって行われます。