ストーリー野球

楽天・石井一久新監督 「常勝」を求めて

2021-02-24 午後 0:10

8年ぶりの優勝を目指す楽天。およそ2年のゼネラルマネージャーの期間を経て、今年から兼任監督としてチームを率いる石井一久新監督にリモートインタビュー。目指すチーム像、選手たちに求めるものをじっくり聞きました。

目指すは“骨太”のチーム

去年11月、ゼネラルマネージャーが自ら兼任監督になるというニュースは驚きを持って迎えられました。注目を集めた就任会見。印象的な言葉で、目指すチーム像を語っていました。

「GMに就任した時から、僕の使命はこのチームを常勝チームにすること。骨太のチームにすることです」

 

 

監督が語る“骨太のチーム”とはどんなものなのか。直接その疑問をぶつけました。

 

「“骨太のチーム”になるには、一瞬強さを見せるだけではダメです。ここで負けたらチームは下降線を辿りそう、そんな場面で踏ん張れる。そして踏ん張るだけじゃなくて、上昇気流に乗せていく。それができるチームを目指します」

 

石井GM体制になったこの2年、楽天のチーム作りで目立ったのが「大型補強」です。他球団との争奪戦を制して、2019年は西武から浅村栄斗選手、2020年はロッテから鈴木大地選手をフリーエージェントで獲得。さらにロッテから涌井秀章投手もトレードで獲得し、投打の柱を担う選手をチームに加えてきました。彼ら大物選手は期待通りの活躍を見せ、昨シーズンも8月までは首位を走ります。しかしシーズン後半に失速。優勝したソフトバンクに大きく差をつけられ、最終的にリーグ4位に沈みました。骨太のチームを目指すという言葉に、同じ失敗をしないという意気込みをにじませました。

 

 

「骨太のチームとは、しっかり長いシーズン、143試合を戦い抜くことができるチームです。3~4年後には常に優勝が狙えるチームにしたい」

求む!生え抜き選手の活躍

監督として迎えた初めてのキャンプ。GM時代よりも距離が縮まり、より明確に選手のことを知ることができているという石井監督。目指す“骨太のチーム”に向け、「生え抜き」の選手の存在が欠かせないと考えています。

 

「この2年で浅村や鈴木大地など、“背中で引っ張れる”選手をチームに加えてきました。問題はその“背中を見せてもらっている”若い選手が、どうやって彼らに続いていくか。先輩たちの野球観や練習方法を直接見て、生え抜きの若い選手たちがチームの歴史を受け継いでいく。一回いい生え抜きの選手が出れば、そこからいい“連鎖”ができて、年代を重ねてもチームの良さが消えないと思うんです。それが強いチームだと思います」

 

今年は、かつて楽天の顔として活躍した田中将大投手が8年ぶりに復帰。このキャンプ中も、自らの経験を若い選手たちに惜しみなく伝える姿が目立ちました。

 

 

「田中は楽天で育って大リーグに行った選手。その選手を近くで見られるというのは、若い選手たちにとっては本当にいい教科書ですよ。田中があれだけの選手になれたのはどんな理由があるのか。練習の中でも見ることができるはずなので、若い選手たちは一つ一つの時間を大切に共有してほしい。田中も自分の立場を把握してパフォーマンスしてくれる選手。本当に頼もしい選手が帰ってきてくれたと思います」

厳しさがチームを強くする

そしてもうひとつ、石井監督が骨太のチームに必要だと考えているのが、選手同士の「厳しさ」。それは選手時代の経験から強く感じていることだと言います。かつて野村克也監督率いるヤクルトで四度の日本一を経験した石井監督。チームが強くなる過程で培われたのは勝負に対する執着心でした。

 

「ヤクルト時代は選手同士が本当に厳しかった。1球にかける執着心が本当に強くて気が抜けないから、“ぼーっとしている”性格の僕でも気を抜かないことを覚えることができた。今のイーグルスの選手たちは、人柄が良くて真剣に野球に向き合っていると思います。でもここ一番の厳しさや絶対に負けたくない気持ちが足りないんじゃないか。この2年、フロントから見ていてそう感じることがありました」

 

 

「時には叱咤やゲキも必要じゃないか。コーチや監督が怒るんじゃなくて、選手が選手を厳しく怒る。それも大事だと思っています。優しく助け合うことも大事だけど、選手たち自身で戦う集団になっていってほしいですね」

 

今年は東日本大震災から10年となる、楽天にとっては大切なシーズン。

フロントからチームを見ていた経験を経て、監督としてチームを率いる立場となった石井監督がどのようにチームを変えるのか。注目です。

 

サタデースポーツ/サンデースポーツ

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