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特集 ボウリングでスコア150を出したい!プロが教える10の極意

その他のスポーツ 2019年12月5日(木) 午後0:00

夏でも冬でも気軽に楽しめる屋内スポーツ、ボウリング。恋人とのデート、家族でのレジャー、会社同僚とのレクレーションなど、ボウリングをやったことのある方は多いのではないでしょうか。そんな時「上手だね!」と言われてみたくないですか?

ならば、目指すスコアは思い切って150
これくらいのスコアを出して、羨望の眼差しで見られてみようじゃありませんか!

 

とは言っても、パワーもなければボールを曲げることもできないのでは、スコア150なんて絶対無理。そんな凡プレーヤーでもスコア150を出すことはできるのだろうか…?すがるような思いで、現役で活躍するプロボウラーに高スコアを出す極意を聞いてみました。

本間成美(ほんま なるみ)

 

秋田県出身のプロボウラー。
2012年にLBO(日本女子ボウリング機構)でプロデビュー。LBO解散を経て、2014年にJPBA(日本プロボウリング協会)のプロテストに合格。現在はプロとして各トーナメントに出場し、“アプローチのアイドル”のキャッチフレーズで活躍中。

 

今回、無謀とも思えるお願いに付き合ってくださったのはプロボウラーの本間成美さん。本間プロはキュートなルックスもさることながら、“アプローチのアイドル”のキャッチフレーズで活躍しているほど、確かな投球技術が持ち味。「素人がスコア150を出せるようになる極意を教えて!」なんてお願いにはうってつけのプロボウラーです。

 

ということで、早速悩みをぶつけてみました。

 

 

ーーボウリングに自信のない人でもスコア150は出せますか?

 

本間プロ「出せますよ!少しのコツをつかめば、そんなに難しくありません。ぜんぜん無謀じゃないですよ」

 

ーー本当ですか?パワーもなければ、ボールを曲げることもできませんけど。

 

本間プロ「ストレートボールだけで十分です!パワーもいりません。女性でも年配の方でも誰でも150は出せます」

 

ーー本当ですか!?そんなすごい極意があるのなら、ぜひ教えてください!

 

本間プロ「はい。わかりました!」

 

難題だと思われたお願いもあっさり承諾してくれた本間プロ。誰でもスコア150を出せるという極意を教えてもらいました!

極意1:ボールは親指に合わせて選ぶ!

 

本間プロ「まずはボール選びからです。大事なのは自分の指に合ったボールを選ぶこと。穴が大きすぎるとボールを握るような持ち方になって力が入ってしまいます。そうすると安定した投球ができなくなっちゃいます。親指を入れて少しすき間ができるくらいを目安にしましょう」

極意2:重たいボールを選ぶ!

 

本間プロ「軽いボールだとピンに負けてしまいます。ボウリングのピンって意外と重たいんですよ!なので、親指に合った穴のボールで極力重たいものを選んでください。よく軽いボールを使ってすっごい速い投球をしている人がいますが、これは完全に逆効果です。重たいボールでゆっくり当ててあげる方が、ボールが奥まで届くのでストライクは出やすいですよ」

極意3:ボールを持つ手は親指が10時の位置!

 

本間プロ親指の位置が時計の10時くらいの角度になるところでボールを持ちましょう。これには2つ理由があって、1つ目はボールが右方向に流れるのを防ぐこと。親指をピンに対してまっすぐ向けて投球すると、ボールは右方向へ流れやすくなってしまいます。もう1つはボールに回転がかかりやすくなって無回転になることを防ぎます。無回転のボールはスプリット(※ピンが分かれて残ること)になる確率が高くなってしまいます。左投げの場合は時計の2時くらいの角度で持ちましょう」

極意4:右端に立ち1番ピンと3番ピンの間を狙う!

 

 

本間プロ「ボウリングは真正面からまっすぐピンに当てるよりも、少し角度がついた方がストライクになりやすいです。具体的には2.5度から5.5度くらいなんですが、それをできるだけ実現するために右端から投球して、1番ピンと3番ピンの間を狙いましょう。左投げの人は反対で、1番ピンと2番ピンの間を狙ってください」

極意5:右から2個目の矢印を狙う!

 

本間プロ「ピンまでは約18メートルもあり、目標として遠いので狙いにズレが出やすいんですよ。なのでピンではなく、スパットと呼ばれるレーンの途中に描かれた三角印を狙うようにしましょう右から2番目を狙うと、いい具合にピンを倒せます。左投げの人は左から2番目を狙ってくださいね」

極意6:狙うピンに肩を合わせる!

 

 

本間プロ狙うピンに合わせるのは目線ではなくて、投げる方の肩を合わせましょう。これはボールを投げる時、支点となるのが肩だからです。目線に合わせるとどうしても投球位置とズレが出ます。構える時は肩の前でボールを持って、狙うピンから直線で結んだ延長線上に合わせるのがポイントです」

極意7:まっすぐ立って、まっすぐ歩く!

 

本間プロ「意外とこれができていない人が多いです。せっかく狙いが定まっても、まっすぐ立ってなかったり、フラフラ歩くと台無しです。狙った位置からまっすぐなラインが伸びている様子を意識して、まっすぐ立ち、まっすぐ歩き投球しましょう

極意8:振り子運動で投げる!

 

本間プロ「ボウリングでは余計な力は大敵です。腕をできるだけリラックスさせて、振り子運動で投球しましょう。ボールの重さを利用して、投げるというよりも転がしてあげる感覚です。テイクバック(ボールを投げる際のバックスイング)の時にまっすぐ振り上げないと、振り子運動がブレるので要注意です」

 

右端に立ち、右から2番目の三角印を目安に、1番ピンと3番ピンの間を狙う。振り子運動を邪魔しないように、投げる時はリラックスする

極意9:ストライクは取れなくていい!

本間プロ「スコア150を出すためにはストライクよりもスペアが大事です。実はストライクがなくても高得点は出せるんですよ。例えば、1投目に9本倒して2投目でスペア獲得。これを続けると190です。なので、前半でストライクが出なくても全然気にしないでください。スペアの取り方も1投目と同じです。残ったピンの延長線上に肩を合わせ、力を抜いてしっかり狙いましょう」

極意10:10フレームで挽回できる!

本間プロ「最後まで勝負がわからないのがボウリングです。10フレームは3投投げられるボーナスステージです。ここで頑張ればスコアはグッと伸びます。例えば、9フレームでストライク、そして10フレームも3投すべてストライクを出すと最大で60点の挽回が可能なんです。プロもみんな9フレームと10フレームでは大逆転を狙い集中力を高めます。なので、最後まで諦めないでくださいね」

極意を知ればスコア150以上も出せる!

 

ーーボールの選び方にはじまり、持ち方、投げ方、そして心構えまで。これぞ極意中の極意ですね。

 

本間プロ「ぜひ参考にしてくださいね!ボウリングで大切なのは、安定して狙ったところに投げることです。実際、それがプロでも難しいことなんですけど…。それでも、紹介した極意を意識して投げられるようになれば150は出ますし、それ以上のスコアも絶対に出せるはずです」

 

ーーはい!教えていただいた極意を胸に深く刻み、スコア150を目指します!ありがとうございました!!

 

本間プロ「周りのみんなから上手い!って言われるよう、がんばってくださいね!」

 

 

いかがだったでしょうか?
ボウリングは日本で競技人口が1000万人以上もいると言われる国民的スポーツです。その魅力は子供から大人まで一緒にプレーし、楽しめるということ。親子三世代でボウリング場に訪れる方も多いそうです。プレーが上達すれば、ボウリングがもっと楽しくなるはず。ぜひ今回紹介した極意を参考にしてくださいね。

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