ストーリー野球

栄光を再び ファンとともに

2021-02-18 午後 05:51

今から23年前の1998年に選手としてつかんだリーグ優勝、そして日本一の栄光。

「こんどは監督として優勝したい」

現役引退後もファンから絶大な支持を受ける男が新たな目標への一歩を踏み出した。

ファンあっての ”ハマの番長”

 

現役時代、エースとして通算172勝をマークした三浦大輔。

今シーズン、古巣・DeNAの監督に就任した。"ハマの番長" と呼ばれるゆえんとなったトレードマークのリーゼントヘアーは健在。指揮官として初めて迎えた沖縄・宜野湾キャンプでは、これまでと変わらず気さくな対応で報道陣の取材に応じている。

 

 

ただ自身が考案した "横浜一心" のチームスローガンに欠かせないファンの姿がキャンプ地にないことを心から残念がっていた。

 

三浦 大輔 監督

プロに入ってファンがいないキャンプは初めてですからね。やっぱり寂しいですよ。ファンに支えられて、これまでやってこられましたから。
ユニフォームを着てる人だけではなく、スタッフもファンも、全員が横浜DeNAベイスターズっていう大きなふねに乗って戦うことを目指したいんです。

 

ファンがいないほうが練習に集中できるという考え方はないのか?と私が質問しても。

三浦 大輔 監督

いやいや、やっぱり練習はしんどいですから。しんどいところを見てもらって、ファンに声をかけてもらったら、もうひと踏ん張りできるもんなんです。選手に力を与えてくれますから。自分ももう1本ダッシュできた、もう1球投げられたってことがありますから。

 

現役時代の経験を踏まえ、ファンの存在の大切さを話した。

 

選手との距離感は近い

ノックをする三浦監督

 

去年4位に沈んだチームを強くするには、まずは現有戦力の把握からと、キャンプで三浦がグラウンドにいる時間は長い。全体練習が始まる前に行われる個別練習から顔を出し、特守ではノッカーを務めた。

また午後の練習終了後に特打を行う選手には、バッティングピッチャーを買って出た。とりわけバッティングピッチャーを務めるのには理由があるという。

 

バッティングピッチャーとして選手の状態を見る

三浦 大輔 監督

バッターの状態をピッチャー目線で見られます。バットの出方とかこのコースが得意だとか、コースに逆らわずバッティングをしているとか。
その辺を確認しながら、選手からいろいろ話を聞き出せられればいいと思っています。

 

選手たちの反応は好意的だ。

 

キャプテン 佐野 恵太 選手

監督は数多くの打者と対戦してきたので、投げながら何か感じるものがあるのかなと。しっかりいい打撃ができるように気合いを入れて打っています。

 

 

ドラフト2位ルーキー 牧 秀悟 選手

自分たち若手からしたら、球界で偉大な先輩にあたる人。話しかけづらいっていう最初は印象でしたが、監督から話しかけてくれるので、意見も言いやすいです。すごくありがたいです。

 

チームで1点もぎとる野球

 

三浦が選手に植え付けようとしているのは "1点をもぎとる野球" 。去年はチーム打率、ホームラン数が12球団トップだったが、得点はリーグ3位にとどまった。

その一方で犠打と盗塁の数はリーグワースト。大味な試合運びで思うように勝ち星を積み上げられなかったことが数字にあらわれているからだ。

三浦 大輔 監督

打率ではなく、得点をしないと勝てない。得点力を上げられれば、もっと勝つ確率が高くなります。野球は相手より1点多く取ったチームが勝つというスポーツなので。相手チームに嫌がられるチームにならないと、勝てないですからね。そのためには、いろんなことができるようにならないといけないと思っています。

 

練習では実戦意識した小技のメニューも

実践を意識したバント練習

 

課題克服に向け、実戦を意識したバントと走塁の練習が目についた。守備位置に選手をつけ、ランナーも置いた中で、コーチがアウトカウントを伝える。他チームではよく見られるメニューだが、DeNAではここ数年、あまり行われていなかった。

 

 

また盗塁の成功率を高めるため、グラウンドの隅に試合で投げるピッチャーを映し出すモニターを用意。この映像を見ながらスタートを切るタイミングを繰り返させた。

 

 

またタブレット端末で選手に走る映像をその場で見せて、すぐに改善点を伝えるようにした。

2月中旬から始まっている対外試合では、多くの選手が盗塁を試みるなど、チーム内の意識改革が少しずつ進んでいるようだ。

 

積極的に次の塁を狙っていく

三浦 大輔 監督

積極的にどんどんいってくれと。ミスしてもそれで次考えればいいことですし。特にキャンプ、オープン戦っていうのはそういうことをやってみないとわからないこといっぱいありますからね。

 

自身2回目の悲願達成へ

 

"横浜一心" のもと、優勝を目指すと宣言した三浦。本拠地・横浜スタジアムを埋め尽くすファンとともに、歓喜の瞬間が訪れる時を待ちたい。

 

三浦 大輔 監督

 優勝を目指さない監督って逆にいるのかなって、僕は思ってしまうんですよ。自分自身、あの1998年以来、優勝できていないですし、もう一度優勝したいと思ってやってきて、現役ではできなかったですから。こんどは監督として、DeNAベイスターズで優勝することを目指したいです。

この記事を書いた人

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寺迫 紗良 記者

平成28年NHK入局。高知局、津局を経て、スポーツニュース部ではプロ野球やカーリングを担当。学生時代はソフトボール、現在はゴルフに熱中。特技は暗算(十段)。

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