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サーフィン 五十嵐カノアがパリ五輪代表内定 東京大会銀メダル

サーフィン 五十嵐カノアがパリ五輪代表内定 東京大会銀メダル

サーフィンのワールドゲームズがエルサルバドルで行われ、男子の東京オリンピック銀メダリストで25歳の五十嵐カノア選手が決勝まで勝ち上がり4位に入りました。

この結果、五十嵐選手は今大会のアジア勢で最上位となり来年のパリオリンピック代表に内定しました。


中米のエルサルバドルで行われたサーフィンの世界選手権にあたるワールドゲームズでは、アジア勢トップの成績を残した選手が、来年のワールドゲームズに出場するという条件でパリオリンピックの代表に内定することになっていました。



最終日の7日は準決勝と決勝が行われ、男子の日本勢は唯一、準決勝まで勝ち上がった東京オリンピック銀メダリストの五十嵐選手と、準々決勝に敗れて敗者復活の11回戦まで進んだ26歳の稲葉玲王選手が出場しました。

この時点で、アジア勢で勝ち残っているのは2人に絞られました。

大会2連覇を目指す五十嵐選手は準決勝をトップで勝ち上がり、4人で争う決勝に進んだのに対し稲葉選手は敗者復活の11回戦で敗れました。

制限時間内に乗った波の技の難度や斬新さなどが10点満点で採点され、得点の高い2本の合計で順位が決まる決勝で、五十嵐選手は合計14.80と得点を伸ばせず4位でした。

この結果、五十嵐選手が今大会のアジア勢で最上位となり来年のパリオリンピックの代表に内定しました。

優勝は合計18.23をマークしたメキシコの21歳、アラン・クレランド選手でした。



今大会の日本勢は女子の松田詩野選手がアジア勢でトップの成績を残しすべての競技で初のパリオリオリンピックの代表内定を決めていて、五十嵐選手が2人目の代表内定となりました。


五十嵐「金メダル取ることが目標」 松田「この1年で成長したい」


パリオリンピックの日本代表に内定したサーフィンの松田詩野選手と五十嵐カノア選手が大会を終えた7日、現地でオンライン会見を行いました。

このうち東京オリンピック銀メダリストで2大会連続出場となる25歳の五十嵐選手は「東京オリンピックはすごい経験だったので、またオリンピックに行けるのはアスリートとしては最高の気持ちだ」と喜びを口にしました。

そのうえで「パリオリンピックに向けてステップアップして、金メダルを取ることが目標だ。今大会で出場が決まって金メダルの目標にちょっと近づいたことは本当にうれしい」と話していました。

また、オリンピック初出場となる20歳の松田選手は「パリオリンピックの試合会場のタヒチでのチャレンジを楽しめるようにこの1年で成長したい。オリンピックを通してサーフィンの魅力をもっと伝えたいと小さいころから思っていたのでメダルを取って伝えることができたらいい」と抱負を話していました。


五十嵐カノア 東京オリンピックで銀 世界で活躍


五十嵐カノア選手は25歳。おととしの東京オリンピックで銀メダルを獲得し、オリンピックは2回目の出場となります。

名前の「カノア」はハワイの地元のことばで「自由」という意味です。

アメリカ・カリフォルニア州で生まれ育ち3歳からサーフィンを始め18歳のときから世界のトップ選手が出場する「チャンピオンシップツアー」に参戦しています。

スピードと力強さを兼ね備えた華麗なサーフィンが持ち味で、2019年にインドネシアで行われた「チャンピオンシップツアー」の大会で、日本選手として初優勝を果たし、トップ選手として世界で活躍を続けています。

パリオリンピックの出場枠がかかった去年のワールドゲームズで初優勝を果たし、3人の合計点で争う男子団体で日本を1位に導きました。

この結果、サーフィンの男子はパリオリンピックの実施競技で日本勢として初めての出場枠を獲得し、日本の男子は最大3人がパリオリンピックに出場できるようになりました。


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