マラソン パリオリンピック代表選考レース MGCのコース発表

パリオリンピックのマラソン代表選考レースとなる、MGC=マラソン・グランド・チャンピオンシップのコースが発表され、国立競技場をスタートとフィニッシュに上野や銀座など都内をめぐる42.195キロで争われることになりました。
ことし10月15日に行われるMGCでは、男女ともに上位2位までに入れば、その場でパリオリンピックのマラソン代表に内定することになっていて、現時点で男子の48選手と女子の26選手が出場権を獲得しています。
日本陸上競技連盟は9日、都内で記者会見を開いてコースを発表し、レースは、国立競技場をスタートし、上野や、日本橋、銀座などをめぐり、再び国立競技場に戻ってフィニッシュする、42.195キロで争われることになりました。
中には、上野から銀座を通って日比谷公園で折り返す周回コースが含まれています。
会見にオンラインで参加した日本陸連の高岡寿成シニアディレクターは、「折り返しが6か所と周回コースが2周あり、最初の5キロまでがくだり、そこから35キロまで平たんで、最後の5キロがのぼりになっている。強い選手をパリオリンピックに派遣するために、勝負を重視したコース設定だ」と話しました。
また、日本陸連の瀬古利彦副会長は「スタミナ、スピード、強さが試されるコースで、応援もしやすいので、盛り上がる大会になってほしい」と話していました。
NHKではMGCの女子のレースを中継する予定です。
6回の折り返しと最後ののぼり坂「タフさが求められる」

今回のMGCは、来年のパリオリンピックを見据えて、選手の勝負強さが試されるコース設定となりました。
選手は国立競技場をスタートして北上したあと、靖国通りなどを進み、飯田橋の交差点をすぎて、水道橋へと向かいます。
神保町を過ぎた8.5キロ付近から1周11キロ余りのコースを2周します。
周回は、神田小川町、上野広小路、日比谷公園近くの内幸町を折り返すコースで、銀座や日本橋を通過しながら、合わせて5回の折り返しが選手を待ち構えています。
そのあと選手たちは内堀通りで最後の折り返しをして、35キロをすぎると、水道橋から始まる高低差30メートルの急なのぼりを駆け上がり、フィニッシュ地点の国立競技場に向かいます。
今回のコースの特徴は、大きく2つあり、1つ目が6回ある折り返しです。
MGCの出場権を獲得している鎧坂哲哉選手は、9日の記者会見で「折り返しは、1回ペースを落としてすぐにペースを上げないといけないので、体力的にしんどい。足を使うので注意したい」と警戒していました。
そして、もう1つの特徴が、ラスト5キロに待ち構える急なのぼり坂です。
日本陸連の瀬古利彦副会長は、ここを勝負のポイントに挙げ「ここらへんで選手は勝負をかけてくるんじゃないかと思う」と話していました。
日本陸連の高岡寿成シニアディレクターは「選手にタフさが求められるコースで、パリオリンピックのコースもタフになっている。MGCで勝てる選手が、パリのコースを攻略できる選手だと思う」と話していました。