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卓球全日本 女子ダブルス決勝 伊藤・早田ペアが史上初の5連覇

卓球 2023年1月28日(土) 午後6:31
卓球全日本 女子ダブルス決勝 伊藤・早田ペアが史上初の5連覇

東京で開かれている卓球の全日本選手権は男女それぞれ、ダブルスの決勝が行われ、女子は、伊藤美誠選手と早田ひな選手のペアが史上初めてとなる5連覇を果たしました。


東京体育館で開かれている卓球の全日本選手権は、大会6日目の28日、女子ダブルスの決勝が行われ、ここまで4連覇を果たしている伊藤選手と早田選手のペアが、実業団チームの成本綾海選手と井絢乃選手のペアと対戦しました。



伊藤選手と早田選手のペアは、第1ゲームから、ともに強烈なショットを打ち込み、11対7で取ると、第2ゲームも終始、息の合ったコンビネーションで主導権を握り、2ゲームを連取しました。

第3ゲームは、積極的な攻めに転じてきた相手に対し、中盤まで4対7とリードを奪われましたが、その後、2人が多彩なショットで得点を重ね逆転し、ゲームカウント3対0でストレート勝ちしました。

これで、この種目で史上初となる5連覇を達成しました。



また、男子のダブルスの決勝は、去年決勝で敗れた張本智和選手と森薗政崇選手のペアが、25歳の及川瑞基選手と中学3年生の15歳、松島輝空選手のペアと対戦しました。

張本選手と森薗選手のペアは、第1ゲーム、6対10とリードされますが、張本選手の強烈なバックハンドなどで6連続でポイントを取り、逆転で第1ゲームを取りました。

つづく第2ゲームは落としましたが、第3ゲームは、長いラリーが続く競り合う展開で、張本選手の強烈なショットが松島選手のラケットをはじいてポイントを取るなど、14対12として第3ゲームを奪いました。

そして第4ゲームは、森薗選手が独特な回転をかけるレシーブ「チキータ」を生かすなど、優位に試合を進め11対7で取りました。

これで、張本選手と森薗選手のペアはゲームカウント3対1で勝って、このペアとして初優勝を果たしました。


伊藤美誠「息の合ってるペア」


女子ダブルスで史上初めての5連覇を果たした伊藤美誠選手は、競り合いとなった第3ゲームについて、「だんだん慣れてきて向かってくる気持ちで相手の選手はやってきたが、その中でも落ち着いて挽回できたのがよかった。第3ゲームで締めるという気持ちで試合をしていた」と振り返りました。

そして、ペアを組む早田選手について、「早田選手とは、息の合ってるペアで早田選手が私を引き出してくれる。やれることが増えているし、相手に打たれてもどう攻められても大丈夫だ」と手応えを語った上で、ダブルスでの今後の目標について、「個人個人でもさらに成長して、ダブルスでまた組んだときに『やっぱりすごいね』と自分たちで言えるような実力をつけたい。そして世界選手権のダブルスで金メダルを獲得したい。楽しみだ」と話していました。

また、来年のパリオリンピックに向けて選手選考が本格化することについて、「焦らず自分のペースで人のことを気にせずやるべきことをやってパリに向けて頑張れたらいい。海外でも国内でも結果を出すことが大事だ」と話していました。


早田ひな「10連覇したい」


早田ひな選手は、女子ダブルスで史上初めての5連覇を果たしたことについて、「初めて優勝してからの5年間、常に美誠が隣にいてくれてどんなときでも一緒に戦ってくれてこういう形でまた優勝できてよかった。これからも“みなひな”を応援してくれる人に恩返しできるよう連覇を続けていけたらいいなと思う。10連覇したい」と笑顔で話していました。

そのうえで決勝について、「自分たちのサーブやレシーブからの組み立てがすごくうまくいった」と振り返りました。

早田選手は、28日の女子シングルスの準々決勝で平野美宇選手に勝って、29日の準決勝進出を決めています。

混合ダブルス、女子ダブルスに続いて目指す大会三冠に向けて、「準々決勝は、相手の打ちにくいところにうまく返せて頭がさえていた。まずは、あすの準決勝で向かっていくだけだなと思うし相手の戦術を感じながら自分自身がうまく調整していけたらいいなと思う」と冷静に話していました。


張本智和「日本一のペアだと思う」


男子ダブルスで優勝を果たした張本智和選手は「第2ゲームで逆転されて危なかったが、気を引き締めて勝つことできてうれしい。最高です」と笑顔で話しました。

張本選手と森薗選手のペアは、去年、この種目の決勝で敗れていて、「悔しさを忘れずに1年やってきた。短い練習時間だったがそれぞれレベルを上げてきた。日本一のペアだと思うので自信を持ってこれからも頑張りたい」とさらなる飛躍を誓いました。

そして、5年ぶりに優勝を目指す男子シングルスについて、「いったん混合ダブルスと男子ダブルスは忘れて改めて気を引き締め直してあすの準決勝以降に臨んでいきたい」と切り替えていました。


森薗政崇「雪辱を果たせてホッとしている」


森薗政崇選手は「去年決勝で負けてしまい、一番強い張本選手と組ませてもらっているのに悔しいし責任を感じていた。ことし1年間Tリーグでダブルスにずっと出ていてレシーブに自信があったし仕上がりがよかった。去年の雪辱を果たせたので今はホッとしている」と話していました。

そして、ペアを組む張本選手について、「準決勝の試合中に張本選手に『ダブルスなので勝っても負けてもどちらのせいじゃない』と言われていて救われた。そのことばを胸に最後まで戦い抜けたので感謝している」と話していました。


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