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卓球全日本 女子シングルス 伊藤美誠 高校生の選手に敗れる

卓球 2023年1月27日(金) 午後8:38
卓球全日本 女子シングルス 伊藤美誠 高校生の選手に敗れる

卓球の全日本選手権、女子シングルスで去年、優勝した伊藤美誠選手が6回戦で高校生の選手に敗れる波乱がありました。


大会は東京体育館で開かれていて、5日目の27日は男女のシングルスの6回戦などが行われ、女子シングルスで2連覇を目指す伊藤選手は大阪 四天王寺高校3年の横井咲桜選手と対戦しました。

伊藤選手は序盤からコースを厳しくつく横井選手のショットに苦しみ、ミスも相次いで3ゲームを連取されました。

第4ゲームは持ち味のサーブで攻めて取りましたが、第5ゲームはまたもミスが続き、おととしの全国高校総体でシングルスとダブルスを制している横井選手にゲームカウント1対4で敗れ、6回戦で敗退しました。

伊藤選手が準々決勝に進めなかったのは5回戦で敗退した2017年以来です。

女子シングルスで2年ぶりの優勝を目指す石川佳純選手は、去年のこの大会で敗れた加藤美優選手とフルゲームの激闘の末、4対3で競り勝ちました。

また、3年ぶりの優勝を目指す早田ひな選手は4対1で、6年ぶりの優勝を目指す平野美宇選手は4対2でそれぞれ勝ち、準々決勝に進みました。

男子シングルスでは、去年優勝の戸上隼輔選手が4対2で、5年ぶりの優勝を目指す張本智和選手が4対0でそれぞれ勝ち、準々決勝に進みました。


横井咲桜「優勝を目指して頑張る」


伊藤美誠選手から金星をあげた横井咲桜選手は「自分が一番驚いている。これまでで一番の喜びかもしれない。伊藤選手に振り回されると不利な展開になるので、できるだけ相手の嫌なところをついて、自分にチャンスがくるようしっかり考えてできたことが良かった」と試合を振り返りました。そのうえでの準々決勝に向けて「まだまだ試合は続くので、一戦一戦、優勝を目指して頑張りたい」と話していました。


伊藤美誠は涙「相手にやられっぱなしだった」


伊藤選手は「1ゲーム目の出足で相手選手にタイミングが合わなかった。悪い展開ではなかったが、相手にやられっぱなしだった。自分も思いきりいった部分はあったが、最初から最後までとはいかなかった。意地でも追いつきたかったが、出足が勝負だった」と涙を浮かべながら振り返りました。

そのうえで「自分がこれだけできないことが多いと、なかなかおもしろい試合ができないなと思った。頑張って追い上げる気持ちはあったので諦めた感じはなかったが、相手から向かってこられた時に思い切っていける力は大事だなと思う。全日本選手権は特に初戦や1ゲーム目はすごく大切で、そういう部分が自分は足りていない」と全日本選手権を制する難しさを語りました。

28日に行われる女子ダブルスの準決勝に向けては「きょうの試合も早田選手が頼りがいがあった。たくさん寝て、あすも頑張りたい」と気持ちを切り替えていました。


早田ひな「冷静さがよかった」


女子シングルスで3年ぶりの優勝を目指す早田選手は6回戦で、張本智和選手の妹で14歳の張本美和選手にゲームカウント4対1で勝ちました。

早田選手は「張本選手は14歳の実力ではないし、シニアと同じレベルで見ている。何か対策をしたわけではないが、以前対戦したときと調子が違ったので、戦術を変えていこうと試合に入った」と話しました。

そしてデュースの末、制した第2ゲームについて「次の第3ゲームに向けていろいろなサーブを試していたので、一歩引いた状態で試合ができた。落ち着いて相手の逆をついたり崩したりでき、冷静さがよかったと思う」と振り返っていました。

また、伊藤美誠選手と組む女子ダブルスでも準々決勝に快勝し「ほとんど相手ペアの情報がなかったが、勝負どころで私たちらしさを出しながらプレーすることができた。あすからもその日の感覚を確かめながら戦術を確認していけたらいい」と話していました。


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