フィギュア GPファイナル 坂本花織が女子シングルSPで首位に
フィギュアスケートのグランプリファイナルは9日、女子シングル前半のショートプログラムが行われ、初優勝をねらう坂本花織選手が首位に立ちました。
3年ぶりに開催されているグランプリファイナルはイタリアのトリノで9日、女子シングル前半のショートプログラムが行われました。
2回目の出場で初優勝をねらう坂本選手は冒頭、高さと幅のあるダブルアクセルを決めると続く3回転ルッツも確実に決めました。
このあと2つのスピンはレベルスリーとなったものの、先月のNHK杯では回転不足と判定された後半の3回転3回転はしっかり修正し、アップテンポな曲調に合わせたステップシークエンスでも最高評価のレベルフォーを獲得しました。
坂本選手は今シーズンのベストを更新する75.86の得点で首位に立ちました。
このほかの日本勢では、初出場の三原舞依選手が3つのジャンプを確実に決め、スピンやステップでもレベルフォーを獲得するほぼミスのない演技で自己ベストを更新する74.58で2位につけました。
また、同じく初出場の渡辺倫果選手は冒頭、NHK杯で転倒した大技のトリプルアクセルを着氷するなど自己ベストを大幅に更新する72.58で4位につけました。
坂本花織「ほっとしている」
ショートプログラムを終えて首位に立った坂本花織選手は「とにかく3回転3回転が決まってよかったのが第一で、久しぶりにショートプログラムがきれいにまとまったのでほっとしている」と安心した様子でした。
不調だった先月のNHK杯から取り組んだことについては「練習量は変わらずだったが、どうしても車での移動が多くなるので、時間に余裕があるときは歩いたり電車を使ったりした。日常でも体を意識的に動かしてなんとか体の動きを取り戻した」と話していました。
後半のフリーに向けては「ショートプログラムがどんな結果であれフリーをしっかりやらないといけないのは分かっている。久しぶりにショートを完璧にできてほっとしたところだが、すぐにあしたが来るのでしっかり集中し直して頑張りたい」と気を引き締めていました。
三原舞依「自分の人生を振り返りながら滑った」
ショートプログラムを終えて2位につけた三原舞依選手は「最終滑走ということもあってすごく緊張したが、頭の中では一つ一つ滑りたいことを考えながら、自分の人生を振り返りながら滑った。ジャンプは危ないところがあったが、なんとか最後まで集中を切らさずに滑ることができた」と笑顔で振り返りました。
そのうえで、幼い頃から同じコーチのもとで練習を積んできた坂本花織選手の存在について触れ「一緒に表彰台に乗りたいという思いはすごく強い。『かおちゃん』がずっと頑張ってくれていて、私ももっと頑張りたいなと思ってきたことがたくさんあったので。今回の舞台を”幸せだな”と感じながら自分のできることを全部出し切りたい」と話していました。