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パラリンピック 情報漏えい懸念 日本選手団にスマホ貸与へ

オリンピック パラリンピック 2022年2月9日(水) 午後5:26
パラリンピック 情報漏えい懸念 日本選手団にスマホ貸与へ

北京オリンピックとパラリンピックの参加者の健康状態を管理するアプリで、情報が抜き取られるおそれがあるという懸念が広がっていることを受けて、JPC(=日本パラリンピック委員会)は、来月の北京パラリンピックに出場する日本選手団全員にアプリを入れるためのスマートフォンを貸与することを決めました。


北京大会では、新型コロナウイルスの感染対策として選手や関係者の健康状態を管理するため、スマートフォンの専用アプリで毎日の体温などの登録が求められています。

しかし、このアプリをめぐってアメリカのオリンピック委員会が情報漏えいの危険性を警告するなど情報が抜き取られるおそれがあるという懸念が広がっています。

こうした事態を受けて、JPCは来月4日に開幕する北京パラリンピックに出場する日本選手25人やチーム関係者など合わせて66人に対して、このアプリを入れるためのスマートフォンを貸与することを決めました。

大会への参加者は北京に到着する14日前からこのアプリで体温などの登録が必要なため、JPCは2月下旬の選手団の出国に合わせて準備を進めていて、今後、追加で選手の派遣が決まった場合にも対応するとしています。

このアプリをめぐっては現在開催中の北京オリンピックに出場する日本選手に対しても政府が使用は必要最小限にとどめ、帰国後は速やかに削除するなど注意を呼びかけています。



松野官房長官は、午後の記者会見で「オリンピックに参加する日本選手団に対し、帰国の機中でアプリの削除を徹底し、帰国後、選手本人の同意の上で専門家による検査を行い、検査結果に基づいたクレンジングをスポーツ庁がJOC(=日本オリンピック委員会)と共同で実施する」と述べました。

また「パラリンピックに参加する日本選手団全員に対し、JPC(=日本パラリンピック委員会)を通じて、レンタルした携帯情報端末を配布する。日本選手団の情報セキュリティーの確保に万全を期していく」と述べました。


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