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大相撲 熱海富士と島津海が新十両に昇進 番付編成会議

相撲 2022年1月26日(水) 午後3:59
大相撲 熱海富士と島津海が新十両に昇進 番付編成会議

大相撲春場所に向けた番付編成会議が開かれ、初場所の幕下で好成績をあげた、熱海富士と島津海が、新たに十両に昇進することが決まりました。


日本相撲協会は、ことし3月に大阪で行われる春場所に向けた番付編成会議を開き、伊勢ヶ濱部屋の熱海富士と、放駒部屋の島津海の新十両昇進を決めました。

熱海富士は、静岡県熱海市出身の19歳。

おととしの11月場所で初土俵を踏み、序ノ口と序二段で優勝を果たすなど、順調に番付を上げてきました。

西の幕下筆頭で迎えた初場所は、得意の四つ相撲で4勝3敗の成績を残しました。

また、島津海は、鹿児島県西之表市出身の25歳。

今月、日本相撲協会の65歳の定年を迎えた元大関 若嶋津の荒磯親方の弟子として入門し、平成24年春場所で初土俵を踏みました。

初場所は、西の幕下2枚目で4勝3敗の成績でした。

また、高田川部屋の竜電と、常盤山部屋の貴健斗が十両に復帰しました。

竜電は、協会が定めた新型コロナウイルスの感染拡大防止のためのガイドラインに違反して、3場所の出場停止を受け、去年の九州場所で復帰していました。


島津海「元気いっぱいな相撲を見てもらいたい」


放駒部屋の島津海が記者会見に臨み「新十両らしい元気な相撲を見せたい」と意気込みました。

もろ差しの相撲が得意で、徐々に力を付けて、今月行われた初場所は西の幕下2枚目で4勝3敗で勝ち越して十両昇進を決めました。

島津海はオンラインで記者会見に臨み「まだ実感がないが、うれしい。10年もかかって、けがも多かったので、ほっとした」と率直な思いを話していました。

先代師匠の荒磯親方への思いを聞かれると「先代から『島津』という文字をいただいて、その名前に負けないよう頑張ってきた。もう少し前に決め、上で活躍して花を添えたかったが、最後にこういう形で終われたのはよかった」と話していました。

春場所に向けては「新十両らしく、元気いっぱいな相撲を見てもらいたい。同じ部屋では本割りで対戦できないので、十両の優勝決定戦で松鳳山関と対戦したい」と、同じ部屋のベテラン、松鳳山との対戦を目標に掲げました。

会見に同席した現在の師匠、放駒親方は「稽古場でも汗をかいて頑張ってきたので、時間はかかったが当然の結果。先を見据えて頑張ってもらいたい」と期待を寄せていました。


熱海富士「元気な相撲を」 土石流被害の地元へ“いい報告”


伊勢ヶ濱部屋の熱海富士が記者会見に臨み「まっすぐ前に出る元気な相撲を取っていきたい」と意気込みを話しました。

力強い四つ相撲が持ち味で、西の幕下筆頭で迎えた今月の初場所では、途中で3連敗しながらも7番目の相撲で4勝3敗と勝ち越しを決めて、新十両昇進につなげました。

初土俵から所要8場所での十両昇進は、年6場所制が定着した昭和33年以降、幕下付け出しの力士を除くと7位に並ぶスピード出世です。

熱海富士は26日、オンラインの記者会見に臨み「昇進できたという実感が出てきた。20歳までに関取になるという目標があったので、それが達成できてうれしい」と喜びを話しました。

初土俵から8場所での昇進については「自分からすれば長かった。数字だけ見るとみんな早いというが、自分としては内容の濃い1年だったと思う」と話しました。

初場所中には、兄弟子にあたる横綱 照ノ富士からもアドバイスを受けたということで「自信を持って自分の相撲を取りきることが大事だと言ってくださった。目標とする取り口など、尊敬するところばかりだ。将来はいろいろな人から応援される、照ノ富士関のような相撲を取りたい」と意気込みを話しました。

ふるさとの熱海市は去年7月の大規模な土石流で大きな被害を受けていて、熱海富士は「地元が大変なときに自分が頑張って勝って、いいニュースを届けられたらという思いでやっていた」と振り返ったうえで「十両に昇進して、いい報告ができると思う。熱海はだんだんと復興してきているところだ。自分も熱海が大好きで、これからも応援をお願いしたい。まっすぐ前に出る元気な相撲を取っていきたい」と話していました。


現役最年長51歳の華吹が引退


このほか、現役最年長の51歳で、立浪部屋の華吹(はなかぜ)が引退することになりました。

初土俵は昭和61年の春場所で、最高位は三段目18枚目でした。

初場所は西の序二段89枚目で臨み、2勝5敗と負け越していました。


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