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ロッテ楽天にサヨナラ勝ち パ・リーグ クライマックスシリーズ

2021-11-06 午後 10:40

  

プロ野球、パ・リーグのクライマックスシリーズファーストステージ第1戦でロッテが楽天に5対4でサヨナラ勝ちし、ファイナルステージ進出に王手をかけました。第2戦の予告先発は、ロッテが今シーズン10勝の小島和哉投手。楽天は9勝のベテラン・岸孝之投手です。


パ・リーグのクライマックスシリーズは6日から千葉市にあるZOZOマリンスタジアムで始まり、2位・ロッテと3位・楽天が対戦しました。

ロッテは先発した2年目の佐々木朗希投手が1回にプロ入り後、自己最速となる159キロをマークするなど6回まで投げて1失点、10個の三振を奪う好投でしたが、7回のピンチでマウンドに上がった3人目の唐川侑己投手が打たれ、4対3とされました。

それでも8回に途中出場の5番・エチェバリア選手がソロホームランを打って追いつき、9回にはランナー二塁で代打・佐藤都志也選手がタイムリーを打って5対4でサヨナラ勝ちしました。

楽天は先発の則本昂大投手が4回3失点。

打線は4番の島内宏明選手が7回に一時試合をひっくり返すタイムリーを打ちましたが、6人目の宋家豪投手が9回に手痛い1打を打たれました。

この結果、ロッテはファイナルステージ進出に王手をかけ、7日の第2戦に勝つか引き分けで進出が決まります。


ロッテ 佐々木朗希 先発の役割十分に果たす


ロッテの2年目の佐々木朗希投手はリリーフが打たれて勝ち投手になれませんでしたが、先発の役割を十分に果たしました。

佐々木投手は今シーズンデビューを果たし、終盤はローテーションの一角を担うようになりました。

レギュラーシーズンは11試合の登板で3勝2敗も防御率は2.27。先月の登板に限れば3試合で防御率0.47と抜群の安定感を見せました。

このため、井口資仁監督も「後半戦、いちばん安定していたピッチャーで、チームを勢いづけてくれる」と期待を込めて短期決戦で大事な初戦のマウンドに送り出しました。

また楽天に今シーズン3試合先発して1勝負け無し、防御率1.35と抜群の結果を残していました。

それでも前日の取材では「対戦数が最も多いので相手バッターも慣れていると思うが、しっかり自分から攻められるように頑張りたい」と気持ちを引き締めていました。

そして6日のマウンドでは持ち味のストレートが立ち上がりから決まりました。

楽天の2番、岡島豪郎選手への3球目にプロ入り後では自己最速となる159キロをマーク。3番の浅村栄斗選手にも159キロのストレートで見逃し三振を奪いました。

2回にみずからのエラーで1点を失いましたが、6回を1失点。

奪った10個の三振のうち7個の決め球が変化球とストレートに頼らない内容でした。

登板後、「自分のミスで点を取られてしまいましたが、3点援護をもらって割り切って投げることができました」とコメントした佐々木投手。

相性のいい楽天を相手に成長した姿をマウンドで見せました。


楽天 島内が勝負強さを発揮


楽天は、今シーズン打点王に輝いた4番の島内宏明選手が持ち前の勝負強さを発揮し、主軸の意地を示しました。

打線はこの試合、6回までロッテの先発、佐々木朗希投手にヒット4本、1点に抑えられる苦しい展開でした。

それでも2点を追う7回、コントロールに苦しんだロッテのリリーフから2アウト満塁のチャンスを作り、島内選手が3人目・唐川侑己投手の初球の144キロをとらえて左中間を破り、この時点で試合をひっくり返しました。

島内選手はプロ10年目の今シーズン、主に4番を任され、選球眼のよさを生かした粘り強いバッティングで打線を引っ張ってきました。

レギュラーシーズンでは96打点をあげて自身初のタイトルとなる打点王に輝いたほか、ホームランは球団の生え抜き選手として最多となる21本をマーク。

得点圏打率もリーグ2位の3割2分8厘と胸を張れる成績を残しました。

「点を取られても野手がしっかり打ってあげたい。自分にチャンスで回ってきたら何とか1本打ちたい」とクライマックスシリーズへの意気込みを話していた島内選手。

自分は4番バッターのタイプではないとして「4番は打ちたくない」と石井一久監督に日々伝えているとしながらも、レギュラーシーズンに続き、惜しくも敗れた短期決戦で指揮官の期待に応えました。


ロッテ 佐々木朗希「勝ててうれしい」


6回1失点と試合を作ったロッテ先発の佐々木朗希投手は「球場の雰囲気自体はすごく緊張感があった。声援が力になってそのおかげでしっかり打ち取れた。初戦が大事だと思っていたので、チームが勝ててうれしかった」と話していました。

また、プロ入り後自己最速となる159キロをマークしたことについて「いいコースにいっていたし、指にかかって三振も取れてよかったと思う」と話していました。


ロッテ エチェバリア「貢献できてうれしい」


8回に同点ソロホームランを打ったロッテのエチェバリア選手は「しっかりスイングすることだけを心がけて打席に立った。何よりチームに貢献できたことをうれしく思っている」と話していました。


ロッテ 佐藤「ことばに表せない」


9回に代打でサヨナラヒットを打ったロッテの佐藤都志也選手は「ことばに表せないくらいすごくうれしい。優勝を逃してCSに入りチームが一丸となっていた。1勝に対する気持ちもひしひしと伝わってきたので、なんとか貢献しようと思って打席に立った。きょういい形で勝てたので、この勢いをそのままにあすも勝ちにこだわってしっかりやっていきたい」と話していました。


楽天 石井監督「切り替えるしかない」


楽天の石井一久監督は「8回と9回、ふんばりきれなかったというところがあるが、しょうがないので、切り替えてやるしかない」と悔しさをにじませました。

逆転したあとの8回に右足のけがから2か月ぶりに復帰した松井裕樹投手を起用した理由は「相手の打線の強いところに松井をもっていきたかった」と説明しました。

そしてファイナルステージ進出には残り2試合を連勝するしかなくなったことについて「引き分けは考えておらず、2つ勝つことが当初からの目標なので、あすから2つ勝てるよう頑張りたい」と前を向いていました。


楽天 島内「冷静に打席へ」


7回の満塁のチャンスで一時、逆転となるタイムリーツーベースを打った楽天の4番、島内宏明選手は「いつもどおり変に緊張せずに冷静に打席に立てた」と振り返りました。

6日の試合では新しいリストバンドをつけてプレーしたということで「きょう打てたので、あしたはまた違う、新しいリストバンドをつけたい。とにかく勝てるように頑張りたい」と気持ちを切り替えていました。


第2戦の予告先発


第2戦の予告先発は、ロッテが今シーズン10勝の小島和哉投手。

楽天は9勝のベテラン・岸孝之投手です。


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