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エンジェルス 大谷翔平 今季登板せず 残り5試合バッターに専念

2021-09-30 午前 10:33

  

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が今シーズンはピッチャーとしては登板せず、バッターに専念することになりました。「野球の神様」と言われるベーブ・ルース以来となる「ふた桁勝利、ふた桁ホームラン」は来シーズン以降に持ち越しとなりました。


大谷選手は今シーズンここまでピッチャーとして9勝2敗、バッターとしてはホームラン45本を打っていて、「野球の神様」と言われるベーブ・ルース以来、103年ぶりとなる「ふた桁勝利、ふた桁ホームラン」にあと1勝と迫っています。

しかし、エンジェルスのマッドン監督は29日の試合前で会見に臨み、大谷選手の次回の登板についての質問に「翔平はもう投げない」と話し、今シーズンはピッチャーとしては登板せず、バッターに専念させる考えを明かしました。



大谷選手は今月3日のレンジャーズ戦で9勝目をあげて以降は、3回登板して勝ち星がなく、19日のアスレティックス戦では8回2失点、前回、26日のマリナーズ戦でも7回1失点と好投しましたが打線の援護に恵まれませんでした。

今シーズンは10月3日のマリナーズ戦に中6日で先発登板する可能性もありましたが、大谷選手は試合前のルーティーンとしていたグラウンドでのキャッチボールを28日、29日と2日続けて行っていませんでした。



大谷選手のピッチャーとしての今シーズンの成績は、23試合に先発登板して9勝2敗、防御率3.18、130と3分の1イニングを投げて156個の三振を奪い、いずれも大リーグ4年目で自己最高をマークしました。

残り5試合はバッターとして出場を続けるということで、トップに2本差をつけられているホームラン王のタイトル争いに集中するものとみられます。


ロイヤルズ ペレスが48号ホームラン 大谷との差3本に


大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手などとホームラン王を争っているロイヤルズのペレス選手が、29日の試合で48号ホームランを打ちました。

アメリカンリーグのホームラン王争いでトップに立つペレス選手は、3番 キャッチャーで先発出場しているインディアンズ戦の1回、2試合連続となる48号スリーランホームランを打って、この時点で大谷選手との差を3本に広げました。


バッター専念は大谷が希望


エンジェルスのマッドン監督は、大谷選手自身が、残り試合はバッターに専念することを希望したと明かしました。

マッドン監督は、登板しないのは痛みやけがのためではなく、29日の試合前に大谷選手と話したうえで今回の決定に至ったと説明しました。

その理由について、マッドン監督は「彼自身が、ピッチャーとしてシーズンを終えるのは今が正しいタイミングだと感じていたのでそうすることにした。何も難しいことはない。彼は打ちたがっていて、ピッチャーとしてもう十分にやった。これ以上、マウンドで何かを証明する必要はない」と説明しました。

大谷選手は大リーグ1年目の2018年に5月までにピッチャーで4勝をあげましたが、右ひじを痛めて6月以降は2試合の登板にとどまり、10月にひじのじん帯を修復する「トミー・ジョン手術」を受けました。

翌シーズンはピッチャーとしては登板せず9月に左ひざを手術し、復帰した昨シーズンも右ひじ近くの筋肉に損傷があると診断され2試合の登板に終わるなど、けがに悩み続けてきました。

大谷選手がシーズンを通して投げるのは大リーグではことしが初めてで、けが明けのシーズンに無理はさせられないという背景があります。

また、エンジェルスはすでにプレーオフ進出の可能性がなくなり、いわゆる「消化試合」が続いているためマッドン監督は、大谷選手がピッチャーとしてはすでに十分な成績を残したとして大谷選手と相談したうえで残り5試合はホームラン王のタイトル争いに集中させることを選択しました。

29日の試合では大谷選手の打順が前日までの2番から、より多く打席が回る可能性がある1番に上がっていて、10月3日のシーズン最終戦までバッターに専念して日本選手初のホームラン王獲得を目指します。


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