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柔道男子 新監督に鈴木桂治氏「パリ五輪 個人戦全階級で金を」

2021-09-28 午後 06:56

  

柔道男子日本代表の新しい監督に、アテネオリンピックで金メダルを獲得し東京大会でコーチを務めた鈴木桂治氏が就任し、3年後のパリ大会に向けて「個人戦全階級で金メダルの目標に向かってしっかり取り組み、最重量級の金メダルを最大限の大きな目標に掲げてやっていきたい」と決意を話しました。


柔道男子の日本代表の監督は井上康生監督が2期9年間にわたって務め、東京オリンピックでは男子で史上最多となる5個の金メダル獲得に導き今月で任期が満了します。

全日本柔道連盟は28日理事会を開き、今後も継続的な強化を行えることなどを理由に、井上監督が率いた男子日本代表でコーチを務めていた鈴木氏を選任しました。

また、女子日本代表については、東京大会で4個の金メダル獲得に導いた増地克之監督が引き続き指揮をすることになりました。



28日は東京 文京区の講道館で鈴木新監督や増地監督が会見しました。

鈴木新監督は3年後のパリ大会に向けて「3年という短い時間の中で大きな変更をするというよりも井上監督のもとでここまで培ってきたものをさらに深掘りしていく。日本柔道を継承していくという気持ちで努めていきたい」と意気込みを示しました。

さらに「パリ大会での目標は個人戦全階級で金メダル、団体戦で金メダル。この目標に向かってしっかり取り組んでいきたい」と話したうえで「最重量級の金メダルは、最大限の大きな目標に掲げてやっていきたい」と決意を話していました。


鈴木新監督 アテネ五輪100キロ超級で金


鈴木桂治新監督は茨城県出身の41歳。2004年の全日本選手権でシドニーオリンピックの金メダリスト、井上康生選手を決勝で破って初優勝を果たしました。

同じ年のアテネ大会では、得意の切れ味の鋭い足技をいかし100キロを超えるクラスで金メダルを獲得しました。

2012年に競技の第一線を退いたあとは母校の国士舘大で監督と総監督を歴任するとともに、井上監督が率いた男子日本代表では重量級担当のコーチを務めていました。


全柔連 強化委員長「さらにパワフルな男子柔道を」


全日本柔道連盟の金野潤強化委員長は柔道男子の日本代表監督に鈴木桂治氏を選任した理由について「9年間コーチをした中で、重量級は厳しい階級だがリオデジャネイロオリンピックに続いて東京大会でも金メダル獲得し、選手たちの力を発揮させてくれたその手腕をいちばんに評価した」と説明しました。

そのうえで「重量級のさらなる復活、井上監督を踏襲するという謙虚な発言もあったが、鈴木新監督が自身の特色を発揮してさらにパワフルな男子柔道を目指してほしい」と期待を寄せていました。


柔道女子 増地監督「さらに進化させる」


女子日本代表の指揮を執る増地克之監督は「5年間監督を務め東京大会では4個の金メダルを獲得できたが、全選手のメダル獲得はならなかった。選手も私自身も悔しい思いをした。特に団体戦でフランスに敗れての準優勝の悔しさは、今でも脳裏に焼きついている」と話しました。

3年後のパリオリンピックに向けては「アウェーでの戦いになるが、女子はフランスというライバルに対して厳しい戦いが待っている。そこに向けて覚悟を持って、これまでやってきたことをベースに、さらに進化をさせて、よい報告ができるよう頑張っていきたい」と意気込みを示していました。


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