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夏の全国高校野球 明徳義塾が松商学園に競り勝つ 準々決勝へ
2021-08-25 午後 03:17
夏の全国高校野球、25日の第2試合は、高知の明徳義塾高校が長野の松商学園に2対0で競り勝って、準々決勝に進みました。
明徳義塾は2回、先発ピッチャーで5番の代木大和投手が大会第27号となるソロホームランを打って先制点をあげ、6回には、代木投手とバッテリーを組むキャッチャーで4番の加藤愛己選手の大会第28号となるソロホームランで追加点をあげ、2対0とリードを広げました。
投げては代木投手が、立ち上がりからストレートと得意のカットボールを軸に低めを丁寧に突くピッチングを見せ、1回戦で17安打で17得点をあげた松商学園に得点を許さず、3安打無失点、102球で完封しました。
明徳義塾は、松商学園に2対0で競り勝って、ベスト4に進んだ平成28年以来、5年ぶりに準々決勝進出を決めました。
松商学園は、新型コロナウイルスの影響で2回戦が不戦勝となり、この試合が2週間ぶりの試合で、先発の栗原英豊投手など3人の投手の継投で明徳義塾をホームランによる2点だけに抑えましたが、打線が振るわず、30年ぶりのベスト8進出はなりませんでした。
明徳義塾 代木投手「チーム勢いづけられるピッチングできた」
完封勝利をあげた明徳義塾高校の代木大和投手は、1回戦と2回戦で先発しましたがいずれも途中でマウンドを降りていました。
代木投手は、25日のピッチングについて「きのうの練習で馬淵監督から『エースの意地を見せろ』と言われていました。チームを勢いづけられるピッチングができました」と充実した表情で振り返っていました。
そのうえで、好投の要因としてストレートがよかったことをあげ「腕をしっかり振って投げることができました。気持ちでは負けないという気迫がボールに伝わったと思います」と話していました。
明徳義塾 馬淵監督「風が味方してくれた」
明徳義塾高校の馬淵史郎監督は、完封したエースの代木大和投手について「ストレートが低めに決まり、球速も出ていたので連打はないと見ていました。試合前は、7回以降の継投を考えていましたが、最後までよく投げてくれました」と好投をたたえていました。
また、代木投手と加藤愛己選手の2本のソロホームランについては「代木投手のホームランは本来ならファウルの打球が風でポール際に押し戻されましたし、加藤選手のホームランも風が押してくれました。試合前から選手たちにはきょうは風が試合を左右すると言っていましたが、風が味方してくれました」と満足そうに振り返っていました。
松商学園 熊谷選手「全力野球貫けたので後悔ない」
松商学園が打った3本のヒットのうち2本を打った熊谷大生選手は「順延などで試合間隔は空きましたが、その間も相手投手の変化球対策はしてきました。対戦してみると想像以上でしたが、甘い球が来たら思い切り振ろうと考えていて、うまく打てました。目指してきた日本一はかないませんでしたが、全力野球を貫けたので後悔はありません」と話していました。
松商学園 足立監督「選手たちは頑張ってくれた」
松商学園の足立修監督は「相手のピッチャーのボールが球速以上に威力があり、さしこまれることが続いて攻撃面でリズムがつかめませんでした。先発の栗原投手は一球に泣いたが、粘り強く投げてくれました」と試合を振り返っていました。
また、2回戦が不戦勝となったことについては「試合の間隔は空いたが、実戦感覚を保つための練習はやってきたし、やり残したことはありません。雨による順延もある中で選手たちは頑張ってくれました」と話していました。