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1番ピッチャー大谷翔平 両リーグ最速40号HR 8回1失点で8勝目

2021-08-19 午後 02:13

  

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が今シーズンいちばん乗りとなる40号ホームランを打ち、投げては8回1失点で8勝目をあげました。


大谷選手は現地時間の18日、相手の本拠地デトロイトで行われたタイガース戦に1番 ピッチャーで投打で同時出場しました。

大谷選手はバッターとしては2対1と1点リードの8回、この試合の4打席目で2球目の変化球をとらえ、ライトスタンドへ今シーズンの大リーグで一番乗りとなる40号ソロホームランを打ちました。大谷選手のホームランは4試合ぶりで、この時点で両リーグを通じ2位の選手との差を5本に広げました。

エンジェルスの左バッターとしては、大リーグ通算563本を記録したレジー・ジャクソンさんが持つ球団のシーズン最多ホームラン記録を更新しました。

またピッチャーとしては、5回にホームランを打たれて1点は失ったものの、6回にはこの日最速となる159キロの速球で内野ゴロに打ち取ったあと2者連続三振を奪うなど安定感を見せ、大リーグ4年目で最長となる8回を90球で投げ切ってマウンドを降りました。

エンジェルスは3対1で勝ち、大谷選手は8回を投げ、打たれたヒット6本、奪った三振8つの1失点で今シーズン8勝目をあげました。

バッターとしては、4打数1安打1打点で打率は2割6分9厘となりました。


大谷 “40号ホームランは大きな1本”


試合後に会見した大谷選手は、節目となった40号のホームランについて「打った瞬間、行くと思った。チーム的にも個人的にも大きな1本だったと思う」と振り返りました。

8回を1失点に抑えて、勝ち投手となったピッチングについては「フォアボールがなかったことがいちばんよかった。状態もよかったし、6回からは思い切り投げて、最後の方は全部三振を取るくらいの気持ちでいった」と話しました。

2018年に右ひじを手術した大谷選手は、この日の登板で大リーグ4年目で初めてシーズンの投球回数が100イニングに到達しましたが「個人的には、まだリハビリの中というか、体的にも上に行けるんじゃないかと思っている。まだまだ100%ではない。リカバリーも含めて、もっと気をつけて体調管理をしていきたい」と気を引き締めていました。


前人未到「ホームラン50本 10勝」に現実味


大谷選手は、今シーズン122試合目で節目となる40本のホームランを打ち、ピッチャーとしても8勝目をマークしました。残りは40試合で、前人未到の同一シーズンの「ホームラン50本、10勝」に現実味が出てきました。

エンジェルスでシーズン40本に到達したのは、
▽トロイ・グロースさん
▽アルバート・プーホールズ選手
▽マイク・トラウト選手に続いて、
大谷選手が4人目で、左バッターでは大谷選手が初めてです。

球団のシーズン最多ホームラン記録は、
▽グロースさんが2000年に打った47本、
▽トラウト選手のおととしの45本となっていますが、
40本に到達したペースは大谷選手が122試合目と最も速く、このペースで打ち続ければシーズン53本となって、球団記録を大きく更新する勢いです。

また、ピッチャーとしてもローテーションどおりなら、今シーズンは残り6試合の登板が見込まれ、あと2勝に迫っているシーズン10勝が見えてきています。

大リーグで同じシーズンのふた桁勝利と、ふた桁ホームランは、1918年に当時レッドソックスのベーブ・ルースが達成しただけで、大谷選手が達成すれば103年ぶり、史上2人目の快挙となります。

この年のルースは、ピッチャーとして13勝、ホームランは11本でしたが、大谷選手はすでにホームラン数で大きく上回っていて、前人未到の「ホームラン50本、シーズン10勝」にも現実味が出てきました。


両監督も絶賛 「ベースボールのすばらしさ証明する存在」


エンジェルスのマッドン監督は、大谷選手について「尻上がりに調子を上げた。コントロールがよく、スプリットもいつもよりよかった。失投でホームランを打たれたが桁外れの当たりでみずから取り返した。彼にとってすばらしい夜だったと思う」とたたえました。

そのうえで「最後はかなり疲れていたので9回は交代させた。今後、休みを与えるかもしれないし、あすバッターで出場するかはこのあと彼と話をしてから決めたい」と大谷選手の疲労を気遣っていました。

一方、対戦したタイガースのヒンチ監督は大谷選手について「本当に特別な才能の持ち主だ。私たちはきょうそれを目の当たりにしたが、残念ながらその犠牲者になった」と完敗を認めました。

さらに「彼はマウンドでは打者を圧倒し、打席では40号のホームランを打って試合を支配した。なぜベースボールがすばらしいのかを証明する大きな存在だ」と話し、敵ながら同じ野球人として大谷選手に惜しみない賛辞をおくっていました。


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