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全国高校野球 2日目第2試合 横浜が広島新庄に逆転サヨナラ勝ち

2021-08-11 午後 06:25

  

夏の全国高校野球、2日目の第2試合は、神奈川の横浜高校が緒方漣選手の大会第1号となるスリーランホームランで、広島新庄高校に3対2で逆転サヨナラ勝ちしました。


横浜は、先発した宮田知弥投手が8回まで1失点に抑える好投を見せましたが、神奈川大会でチーム打率が4割6分を超えた打線は8回まで無得点に抑えられました。

しかし、0対2と2点を追う9回裏、連続ヒットでノーアウト一塁三塁のチャンスを作り、2アウトとなったあと、1年生で1番の緒方漣選手が大会第1号ホームランとなるスリーランホームランを打ちました。

横浜は3対2で広島新庄に逆転サヨナラ勝ちし、2回戦に進みました。

春夏連続で甲子園に出場した広島新庄は、少ないチャンスを確実に得点に結び付け、先発の花田侑樹投手と2人目の西井拓大投手の継投で、8回まで横浜に得点を許さないなど持ち味を発揮しましたが、9回途中からリリーフした3人目の秋山恭平投手がふんばりきれませんでした。


逆転サヨナラスリーランホームラン 1年生の1番打者が


今大会第1号のホームランは、劇的な逆転サヨナラスリーランホームラン。
試合を決める1打を打ったのは横浜高校の1年生でした。

横浜の緒方選手は1年生ながら1番バッターに起用され、初めての甲子園に臨みました。

1回の最初の打席でセンター前ヒットを打ち、さい先のよいスタートを切りましたが、試合はなかなか得点を奪えない苦しい展開となりました。

流れをつかめないまま試合は進んで、9回裏。
0対2と2点を追う横浜は、連続ヒットで一塁三塁のチャンスを作りましたが、後続が打ち取られ、2アウト。

まさに土壇場で緒方選手に打席が回ってきました。

内側のストレートに狙いを絞って打席に向かった緒方選手。
2球目、その内側のストレートを思い切って振り抜きました。

結果は試合を決める逆転サヨナラスリーランホームランでした。

公式戦で初のホームランだったという緒方選手。
「本当に打ったのかな」「人生でいちばんいい当たり」と、試合後のことばには1年生らしい初々しさも感じられました。

甲子園の大舞台で非凡な打撃力をみせた緒方選手ですが、村田監督は気持ちの強さも評価しています。

緒方選手はこの試合、3回に送りバントを失敗し、ランナーを進めることができませんでした。

「下を向いていたら、次のプレーができない」と話す緒方選手。
すぐに気持ちを切り替えたといいます。

村田浩明監督も「彼は動じない。バントを失敗して本来ならうまくいかないところを切り替えることができる」と話し、9回の打席も「正直、期待はしていた」といいます。

次の試合に向けて緒方選手は「1年生らしく、がむしゃらにボールにくらいついていきたい」と話しました。

衝撃的な甲子園デビューを果たした1年生トップバッターに今後も注目です。


横浜 緒方選手「人生でいちばんいい当たり」


緒方選手は「打った瞬間、頭が真っ白になりました。公式戦でホームランを打ったことはなく、人生でいちばんいい当たりで、すごくうれしかったです」と笑顔で話していました。

そのうえで「アウトになったら3年生の試合が終わってしまうので、やるしかないという気持ちで打席に入り、まっすぐを打ちました。次の試合も1年生らしく、がむしゃらにボールにくらいついていきたいです」と話していました。


横浜 村田監督「正直 期待はあった」


横浜高校の村田監督は、緒方選手について「何事にも動じない選手で、バントの失敗はありましたが、うまく切り替えていました。正直、期待はありました。1年生から1番で重圧を感じていると思いますが、ひたむきに練習していて、自信を持って送り出しています」と話していました。

試合については「予想以上に相手の投手が強力で、ここまで点が取れない苦しい試合になるとは思いませんでしたが、守備でなんとか粘れました。どんな形でも勝てたのは次につながるので、しっかり準備していきたい」と話していました。


広島新庄 秋山投手「腕を振れたが真ん中に」


逆転サヨナラスリーランを打たれた広島新庄高校の秋山投手は「みんながしっかり点を取ってくれて、最後自分が抑えたかったですが、打たれてしまって申し訳ないです」と涙を流しながら話していました。

ホームランを打たれた球は、自信のあるストレートだったということで「しっかり腕を振れたのはよかったですが、ボールが真ん中にいってしまいました」と悔やんでいました。


広島新庄 花田投手「ピンチのときこそ強い気持ちで」


敗れたものの、7回途中まで投げて横浜高校の強力打線を無失点に抑えた、広島新庄高校の先発、花田投手は「自分の後ろにはいいピッチャーがいるので、初回から全力で投げていこうと思っていた。変化球のコントロールがよくて緩急をつけれたことがよかったです」と振り返っていました。

そのうえで「絶対ホームを踏ませないという気持ちで、ピンチのときこそ強い気持ちで投げました」と話していました。


広島新庄 宇多村監督「甲子園で持ち味発揮してくれた」


広島新庄高校の宇多村聡監督は「改めて一球の怖さを感じた試合でした」と振り返っていました。

一方で「最後はホームランを打たれてしまいましたが、選手たちは堅い守りで横浜打線をずっとゼロに抑えて、甲子園というすばらしい舞台で持ち味を発揮してくれました」と話し、選手たちをたたえていました。


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