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2年ぶり 夏の全国高校野球が開幕 新型コロナ感染対策を徹底

2021-08-10 午後 0:13

  

新型コロナウイルスの影響で2年ぶりの開催となる夏の全国高校野球が甲子園球場で10日開幕し、感染対策がとられるなか49の代表校が参加して開会式が行われました。


夏の全国高校野球は、台風の影響で日程が1日順延となり、10日午前9時から兵庫県西宮市の甲子園球場で開会式が行われました。

開会式は49の代表校の選手たち全員がマスクを着用して外野に整列するなかで始まり、はじめに、去年放送されたNHKの連続テレビ小説「エール」に出演した歌手の山崎育三郎さんが大会歌「栄冠は君に輝く」を独唱しました。

例年、場内を1周していた入場行進も感染対策の点から簡素化した形式に変更され各チームが紹介されたあと選手たちが、外野から内野に向かって行進しました。

そして、石川の小松大谷高校のキャプテン、木下仁緒選手が選手宣誓を務め、「人々に夢を追いかけることの素晴らしさを思い出してもらうために、気力、体力をつくしたプレーでこの夢の甲子園で高校球児のまことの姿を見せることを誓います」と力強く宣誓しました。

大会は新型コロナウイルスの感染が再拡大するなか、一般の観客に対してチケットの販売は行わず入場は学校関係者のみに制限するほか、チーム関係者などに最大3回のPCR検査を行うなど感染対策を徹底して行われます。

大会は休養日を含めて17日間の日程で行われ、決勝は8月26日に予定されています。


開会式の感染対策


夏の全国高校野球の開会式でも新型コロナウイルスの感染対策がとられました。

代表校の選手たちやプラカードを持つ地元の女子高校生たちは全員がマスクを着用しました。

入場行進も簡素化し、例年のように球場内を1周せずあらかじめ外野に整列し、内野に向けて前進する形式としました。

また、行進中にかけ声を出さないように求めました。

チームが整列するときの間隔はおよそ90センチからおよそ1メートル50センチに広げました。

また吹奏楽と合唱の人数は例年の半数以下の規模としたほか、山崎育三郎さんも選手たちと十分な距離をとって大会歌を独唱しました。


選手宣誓「今までで1番の出来」


開会式で選手宣誓を務めた石川の小松大谷高校のキャプテン木下仁緒選手は「合計100回は練習した。移動のバスのなかでもすごく練習し、今までで1番の出来だった。思い切って宣誓することができた」と振り返りました。

そのうえで宣誓でこだわった部分について聞かれると「甲子園がなくなった去年の3年生の思いを入れたかった」と話しました。


選手宣誓の全文


石川の小松大谷高校のキャプテン、木下仁緒選手の選手宣誓の全文です。

「2年ぶりの夏の甲子園。世界に広がる困難のために、ふだんの生活ができなくなった人が多くいます。私たちも学校生活・部活動が2年前と全く違ったものとなりました。1年前、甲子園という夢がなくなり、泣き崩れる先輩の姿がありました。しかし、私たちはくじけませんでした。「想いを形に」そのことばを胸に、自分の目指すべき道を定め、友の笑顔に励まされ、家族の深い愛に包まれ、世界のアスリートから刺激を受け、一歩一歩、歩んできました。人々に夢を追いかけることのすばらしさを思い出してもらうために、気力、体力を尽くしたプレーで、この夢の甲子園で高校球児の真の姿を見せることを誓います」。


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