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日本陸連「少しずつステップアップ」オリンピックを総括

2021-08-08 午後 09:36

  

日本陸上競技連盟の麻場一徳強化委員長は、東京大会でメダルを2つ獲得し、4位から8位までの入賞者が7人だった結果を振り返り「少しずつステップアップしている」と総括しました。


東京大会の陸上競技は大会最終日の8日まで10日間にわたって48種目が行われ、男子20キロ競歩で池田向希選手が銀メダル、山西利和選手が銅メダルと日本は2つのメダルを獲得しました。

また、男子走り幅跳びの橋岡優輝選手が6位、男子マラソンの大迫傑選手が6位、女子1500メートルの田中希実選手が8位に入るなど4位から8位までの入賞者が7人になりました。

前回リオデジャネイロ大会ではメダルが2つ、入賞者が2人で、今大会は入賞者の数が5人増えました。

日本陸連の麻場強化委員長は8日、オンラインで会見を行い、今大会の結果について「前回大会から入賞者の数が少し増えているので成果が出てきた。日本陸上界は少しずつステップアップしている」と総括しました。

中でも21歳の田中選手や、男子3000メートル障害で7位入賞を果たした19歳の三浦龍司選手など若い選手が成果を挙げたことについては「ジュニア世代から進めてきた育成が実を結んでいる。選手たちが順調に育ってきていることは今後につながる」と手応えをつかんでいました。

一方、金メダルを目指してきた男子400メートルリレーがバトンがつながらず、途中棄権になったことについて「残念だが頂点を目指してきた過程の中で起きたことだ。この取り組みを継続していくことが大事」と話していました。

そして今後に向けて「今後の世界選手権や次のパリ大会に向けて、今大会の流れを促進させていきたい」と話していました。


マラソン担当者「条件ひと言で変えられるむなしさ」


マラソンでは、男子の大迫傑選手が6位、女子の一山麻緒選手が8位に入賞しました。

日本陸上競技連盟の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「6人の代表選手はここまでプレッシャーと闘いながら大変な日々だったと思う」と選手たちをねぎらいました。

そのうえで、8日行われた男子マラソンについて、銀メダルを獲得したオランダの選手の自己ベストが、これまで2時間6分台だったことに触れ「この持ちタイムでも銀メダルを取れる。これからメダルを取れる心の強い選手を育成していければいいと感じた」と話しました。

また日本陸連の河野匡長距離・マラソンディレクターはマラソンや競歩の会場が東京から札幌に変更されたことや、女子マラソンの前日にスタート時間が1時間前倒しされたことについて苦言を呈しました。

河野ディレクターは「すべての条件を何の文句もなく受け入れたが、準備には年数がかかり簡単なものではない。それをひと言で変えられてしまう、むなしさを感じた」と話しました。

そのうえで「こういう状況の中でも2人が入賞してくれたということは、次の世界選手権やオリンピックにつながっていくと思う」と今後に期待していました。


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