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体操 米バイルズ選手 “心の健康問題に一石” 米メディア

2021-08-04 午後 01:43

  

東京オリンピックで、アメリカ体操女子の絶対的なエースとされてきたシモーネ・バイルズ選手が「メンタルヘルスの問題に集中するため」として個人総合の決勝などを欠場したことを受け、アメリカではアスリートのメンタルヘルスについてさまざまな議論が起きました。そうした中、バイルズ選手は大会12日目の3日、種目別の平均台の決勝に出場し銅メダルを獲得しました。アメリカの主要メディアはメンタルヘルスの問題に一石を投じたとして、その行動を好意的に伝えています。


ウォールストリート・ジャーナルは「メンタルヘルスはこれまで水泳界のレジェンドであるマイケル・フェルプス氏など、ほんの数人の勇気あるアスリートが口にできる話題だったが、今回は史上最高のオリンピック選手が考えられる最も大きな舞台で、リアルタイムに公の場でその問題に取り組んだ。理由を隠したまま日本を去ることもできたが彼女はそうせず、エネルギーに満ちた存在であり続けた」として、みずからの心と体を守るために極めて重要な場面でも退く勇気を示したことや、メンタルヘルスの問題を公表して競技に再び挑んだことを称賛しています。

ニューヨーク・タイムズは、バイルズ選手が過去にチームドクターから性的虐待を受けていたことや、それでもアメリカ体操界の顔であり続けたことについて触れ「周囲の期待のためではなく、自分自身のために挑戦する必要があった」と伝えています。

ワシントン・ポストは「メダルも、記録も、期待も、結果も関係なく、平均台の決勝で戦いの舞台に立ったことこそが彼女の勝利だ」と伝えたほか、AP通信は「表彰台に立ち、銅メダルを首にかけ、目に涙を浮かべた24歳のバイルズ選手は『自分自身を取り戻す』というメダルよりはるかに価値のあるものを手に入れた」と伝えています。

メンタルヘルスの問題に取り組んでいることを公表し、欠場を決めたときでさえもほかの選手の勝利を喜び、最後にみずからも表彰台に立ったバイルズ選手は、その姿を通じてこの問題がいっそう真剣に向き合うべき課題であることを世界に訴えかける形となりました。


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