ニュースその他のスポーツ

オリンピック 自転車 中村輪夢は5位 BMXフリースタイル

2021-08-01 午後 01:51

  

東京オリンピックは1日が大会10日目で、自転車のBMXフリースタイルの決勝が行われ、男子の中村輪夢選手は5位、女子の大池水杜選手は7位でメダルには届きませんでした。


BMXフリースタイルは、小型の競技用自転車でアクロバチックな技の難度や完成度を採点形式で競う東京オリンピックの自転車の新種目です。

19歳の中村選手は、2019年にワールドカップの年間チャンピオンになったメダル候補でシーディングランでは9人中2位の得点を出し、1日の決勝に臨みました。

中村選手は、滞空時間の長い高さのあるジャンプを生かして前半、いくつも大きな技を見せましたが、今大会に向け用意した新しい技で足がつくミスがあり、得点は72.20、全体6位で2回目を迎えました。

2回目のランでは、空中で自転車とともに横に2回転しながら両手を離してハンドルを回す「720タックノーハンドバースピン」や、空中で体を自転車から離して飛んでいるように見せる「スーパーマン」などの大技を組み合わせた大きなミスのないランを見せましたが、85.10の5位でメダルには届きませんでした。

また、女子の大池選手は、宙返りする「バックフリップ」などの得意な技を見せましたが、75.40と得点を伸ばせず7位でした。

男子の金メダルは、93.30をマークしたオーストラリアのローガン・マーティン選手、銀メダルはベネズエラのダニエル・デアース選手、銅メダルはイギリスのデクラン・ブルックス選手でした。

女子の金メダルは97.50の高得点をマークしたイギリスのシャーロット・ウォージントン選手、銀メダルはアメリカのハナ・ロバーツ選手、銅メダルはスイスのニキータ・デュカロ選手でした。


「準備してきたことを出せず 悔しい」


中村選手は「1本目がうまく決まらず焦ってしまった。準備してきたことをあまり出せず、今はとても悔しい」と振り返りました。

自国開催のオリンピックについては「この競技を知ってもらう機会になりうれしい」としたうえで、「ほかにも大会はあるのでBMXに注目してもらいたい。自分は海外の大会でまた一つ一つ結果を残していくしかない」と次を見据えていました。


中村 人生最大の危機を乗り越えて


中村輪夢選手の東京オリンピックへの道のりは、本人が「人生最大の危機だった」と語るほど、平たんではありませんでした。

BMXの選手だった父親の影響で3歳から競技を始めた中村選手。滞空時間の長い高さのあるジャンプが持ち味で、1回転のジャンプで自転車を回転させながらハンドルを回すなど、最大で5つの動きを織り交ぜる大技など、中村選手にしかできない新技を次々と開発する世界トップレベルの選手です。

2019年には17歳で日本選手初となるワールドカップ年間王者になり、東京オリンピックの金メダル候補として知られるようになりました。

メダル獲得に向け、去年1月には所属先の会社が総工費4億円をかけて専用の屋内練習場を建設。世界基準の規格だけでなく、9つのカメラを設置して映像分析できるなど、コロナ禍でも大会に向けて順調に準備を進めていました。

しかし、去年9月、大きな試練が訪れます。練習中のジャンプの着地に失敗して左足かかとを骨折、オリンピックまで10か月を切っていた中、全治6か月と診断される大けがでした。

自転車に全く乗れなかった4か月を、中村選手は「人生最大の危機」と表現しました。それでも、中村選手は諦めませんでした。
この期間に足に負担がかからない形で徹底したトレーニングに取り組みました。1分間の演技後半でも大技を出せるような体力をつけるためです。

そして、ことし1月に自転車での練習を再開、6月にはフランスで行われた世界選手権に出場し7位に入るまで戻してきました。
しかし、この結果に満足でず、中村選手は東京大会まで残り1か月となったなかでも2つの新しい技の習得に励みました。

大会前には髪の毛を金色に染め、「初代王者になる」と強い覚悟で臨んだきのうのシーディングラン。

「決勝で見せたほうが評価が高くなる」と、新技2つはあえて封印しました。

迎えた決勝、中村選手は世界でまだ誰もやっていない技に1回目も2回目も果敢に挑みました。成功とはなりませんでしたが、チャレンジし続ける中村選手らしい姿を映像を通してファンに届けました。

結果は5位とメダルには届きませんでしたが、「人生最大の危機」を乗り越えてこの大舞台で見せた中村選手の姿は、将来のオリンピックを目指す若い世代にしっかりと届いているはずです。


関連キーワード

関連トピックス

最新トピックス