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オリンピック 柔道 永瀬貴規が金メダル 男子81キロ級

2021-07-28 午前 10:36

  

東京オリンピック、柔道男子81キロ級で永瀬貴規選手が金メダルを獲得しました。この階級での金メダルは、シドニー大会の瀧本誠さん以来、5大会ぶりです。


前回、リオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得した永瀬選手は、初戦の2回戦で第4シード、トルコのベダ・アルバイラク選手との延長戦を制しました。

3回戦は、ことし3月の国際大会で敗れたイタリアのクリスティアン・パルラーティ選手と対戦し終了間際に鮮やかな払い腰を決め一本勝ちしました。

準々決勝も延長戦を制し、準決勝では先月の世界選手権で優勝したベルギーのマティアス・カッセ選手と対戦しました。互いに攻めあぐねる時間が続きましたが、延長2分50秒ごろ、永瀬選手はスピードをいかして一瞬で相手の懐に入り、背負い投げで技ありを奪って勝ち決勝に進みました。

そして決勝は、世界選手権で優勝経験のあるモンゴルのサイード・モラエイ選手と対戦しました。体を密着させて、力ずくで投げようとする相手に対し、永瀬選手は距離を取って冷静に対応し勝機をうかがいました。
この試合も延長戦となり、疲労が見えてきた相手に対し永瀬選手は一気に攻勢に出て、延長1分40秒すぎ、足車で技ありを奪って、金メダルを獲得しました。

永瀬選手は5試合のうち4試合で延長戦となりましたが、粘り強く戦って勝ち抜いて金メダルを獲得しました。

日本の男子は、初日から4日連続の金メダルです。またこの階級での金メダルは、シドニー大会の瀧本誠さん以来、5大会ぶりです。

柔道男子81キロ級は銀メダルが、モンゴルのサイード・モラエイ選手、銅メダルが、オーストリアのシャミル・ボルチャシビリ選手とベルギーのマティアス・カッセ選手でした。


「最後まで攻め抜く姿勢 生かせてよかった」


永瀬選手は「前回のリオデジャネイロオリンピックで悔しい思いをして、それから5年間、つらい時間のほうが多かったが、このためにやってきてよかったです」と喜びを語りました。

そして「僕の長所は、気持ちで折れずに最後まで攻め抜く姿勢だと思っている。今大会、それが生かせてよかったと思います」と話していました。


リオデジャネイロで銅 その後の大けが乗り越え頂点に立つ


2大会連続で出場した永瀬貴規選手は、前回リオデジャネイロ大会の銅メダルで感じた悔しさと、その後の大けがを乗り越えて強豪ひしめくこの階級で頂点に立ちました。

永瀬選手が挑んだ男子81キロ級は、長身の選手や、分厚い鋼のような筋肉に覆われた選手、スピードが持ち味の選手、さらにはパワー重視の選手、あらゆる体型や柔道スタイルの選手が集まる大混戦の階級と呼ばれています。

永瀬選手は、長い手足を生かした得意の足技と外国選手のパワーをいなす巧みな体のさばき方で、前回のリオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得しました。
「自分の力を発揮できず悔しい思いだけが残った」と目標はあくまでも東京オリンピックの金メダルに置いてリベンジを誓いました。

しかし、再スタートしたやさきの2017年、世界選手権の舞台で右ひざのじん帯を損傷する大けがをします。
およそ1年間にわたって試合に出場できず、復帰後もなかなか試合に勝てない時期が続きました。

「もう前の自分には戻れない。戻るのではなく新しい柔道を探す」。

そう割り切ってから、復活に向けて軌道に乗り始めます。
おととしの夏以降、国際大会を4大会連続で制して代表争いを逆転し2大会連続のオリンピック代表の座を勝ち取りました。

強豪ひしめくこの階級を勝ち抜くための自分の強みは何か。
永瀬選手が導き出した答えは「粘り強さ」でした。



「組み手でも徹底して相手が嫌がる柔道をやり通す。苦しい場面でも折れずにやり通す」ととことんやり抜いてきました。
さらに、試合展開に加えて審判の傾向も分析し「理想の勝ち方は無い。オリンピックは結果がすべてでどんな勝ち方でも勝ちに行く」そこまで言い切って、2回目のオリンピックに挑みました。

前回大会の悔しさと大けがをへてひたすら勝ちにこだわる柔道で、粘り強く戦って勝ち抜いた永瀬選手。
大混戦の階級を制して、日本勢この階級5大会ぶりの金メダルを手にしました。


表彰式後 金メダルは「本当に重いです」


表彰式に臨んだ永瀬貴規選手は、落ち着いた表情で深く一礼してから表彰台に上がりプレゼンターから金メダルを受け取って自分で首にかけました。
表彰式のあとインタビューに応じた永瀬選手は金メダルについて「本当に重いです」と話し「最高の気分になりました」と率直な心境を語りました。
そのうえで、好調な日本柔道について「きのうまで日本チームがいい流れを作ってくれた。その勢いに乗って僕もなんとしても金メダルを取ろうと思って、取れてよかったです。この勢いを力に変えました」と話していました。


日本武道館に横綱 白鵬


柔道が行われている日本武道館には大相撲の横綱・白鵬が姿を見せました。
モンゴル出身の白鵬は、27日午後6時半ごろ柔道会場の日本武道館に姿を見せ関係者席に座りました。

白鵬の隣の席には、26日、男子73キロ級で金メダルを獲得した大野将平選手も訪れ、頂点を極めた2人がことばを交わしました。

永瀬貴規選手とモンゴルの選手が対戦した男子81キロ級の決勝では緊張した面持ちで試合を見つめ、永瀬選手の勝利が決まったあと拍手を送って両者の健闘をたたえていました。


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