さいたま市 市有地の不正売却問題 市が職員を刑事告発

さいたま市の職員がJR与野駅周辺にある市の所有地を不正に売却した問題で、市はこれまでの調査結果を公表し、原則、競争入札にするべきところ、職員が必要な決裁を経ずに随意契約で売却していたことを明らかにしました。
市はこの職員を有印公文書偽造などの疑いで警察に刑事告発したということです。

この問題はことし1月、さいたま市の与野まちづくり事務所で課長補佐だった職員が、区画整理事業が進められているJR与野駅西口周辺にある市の所有地を不正に売却したものです。
さいたま市は先月から関係者に聞き取りを行うなどしていて、28日これまでの調査結果を公表しました。
それによりますと、職員はおととしから数回にわたって今回、土地を売却した相手方から「市の所有地を随意契約で売ってほしい」と要望を受けていたということです。
こうしたなかで、職員は原則、競争入札にするべきところ、必要な決裁を経ずに市長の公印を押して随意契約で売却したということです。
職員は市の聞き取りに対し「相手方から圧を感じていたわけではないがひと月おきぐらいに連絡がきて早く終わらせたかった」と話しているということです。
さいたま市は、今月24日職員を有印公文書偽造などの疑いで警察に刑事告発したということです。
さいたま市はさらに原因の究明を進めるとともに、再発防止策について検討していくとしています。