関東甲信 平年より2週間遅い梅雨入り 広い範囲で雨に

低気圧と前線の影響で関東甲信の広い範囲で雨が降っていて、気象庁は「関東甲信が梅雨入りしたとみられる」と発表しました。
平年より2週間遅い梅雨入りです。
関東や伊豆諸島ではこのあとしばらく雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがあり、気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するよう呼びかけています。

低気圧や前線の影響で関東甲信は広い範囲で雨となり、東京の伊豆諸島の神津島と三宅島では午前11時までの1時間にいずれも32ミリの激しい雨が降りました。
利島村と新島村では土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されています。
この先1週間も雨や曇りの日が多くなると見込まれることから、気象庁は21日午前11時「関東甲信が梅雨入りしたとみられる」と発表しました。
関東甲信の梅雨入りは去年より13日、平年より14日いずれも遅く、統計を取り始めた1951年以来、3番目に遅くなりました。
暖かく湿った空気が流れ込むため、21日は大気の不安定な状態が続く見込みで、このあと数時間は伊豆諸島で非常に激しい雨が、関東南部で激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、それにひょうにも十分注意するよう呼びかけています。

大雨警報が出ている伊豆大島では午前中、島を1周する都道の南東部付近で時折たたきつけるような激しい雨が降っていて、海を見下ろす見晴台には人影もありません。

千葉県富津市では午前11時半ごろ雨が音を立てて地面にたたきつけるように降っていました。
富津市にある金谷港付近では、商業施設に訪れた人たちが、傘を差して足早に車に乗り込む姿などが見られました。
また、道路にも水たまりができていて、車が大きな水しぶきをあげながら走っていました。

東京・銀座では雨が降るなか、足元を気にしながら行き交う人の姿が見られました。
40代の会社員の男性は「革靴の中がびしょびしょになってしまいました。替えの靴下がないので、これからは替えの靴下を持ち歩かなければならないかなと思っています。雨が続くと外に出るのがおっくうになります」と話していました。
75歳の女性は「外を歩くのが好きですが、梅雨の季節はジメジメして嫌なので歩く機会が減ってしまいそうです」と話していました。

午後0時半ごろ、千葉県館山市ではザーザーと音をたてながら地面にたたきつけるような雨が降っていました。
道路では車が水しぶきをあげて走っていたほか、傘をさしても体をぬらしながら歩く人の姿も見られました。