東京都知事選挙 20日告示 立候補予定の4人が共同記者会見

任期満了に伴う東京都知事選挙が20日告示されます。
小池知事の都政運営への評価が最大の争点となる見通しで、立候補者数は過去最多となり、50人を超える可能性があります。

東京都知事選挙には、無所属の現職で、3期目を目指す小池百合子氏(71)、無所属の新人で、参議院議員の蓮舫氏(56)、無所属の新人で、広島県安芸高田市の元市長、石丸伸二氏(41)、諸派の新人で、タレントの清水国明氏(73)、無所属の新人で、航空自衛隊の元航空幕僚長、田母神俊雄氏(75)が立候補を予定しています。
自民党、公明党、国民民主党都連、地域政党の都民ファーストの会は小池氏を自主的に支援します。
立憲民主党、共産党、社民党は蓮舫氏を支援します。
日本維新の会は候補者を擁立せず、対応は党員の判断に委ねています。
れいわ新選組はいずれの候補者も支援しないとしています。
教育無償化を実現する会と参政党は自主投票としています。
18日までに立候補のための事前の手続きを済ませているのはあわせて54人にのぼっていて、候補者数は過去最多だった前回・4年前の22人を大きく上回る見通しです。
事前の手続きを済ませたのは、いずれも新人の次の方々です。
無所属で、AIエンジニアの安野貴博氏(33)
諸派で、医師の石丸幸人氏(51)
諸派で、会社役員の犬伏宏明氏(48)
諸派で、合同会社代表社員の内野愛里氏(31)
諸派で、医師の内海聡氏(49)
諸派で、実業家のAIメイヤー氏(50)
諸派で、元宇都宮市議会議員の遠藤信一氏(59)
諸派で、自営業の尾関亜弓氏(43)
諸派で、一般財団法人理事長の小野寺紘毅氏(79)
諸派で、会社役員の加賀田卓志氏(47)
無所属で、医師の加藤健一郎氏(74)
諸派で、会社役員の加藤英明氏(65)
諸派で、埼玉県草加市議会議員の河合悠祐氏(43)
諸派で、政治団体副代表の木宮光喜氏(70)
諸派で、会社員の木村嘉孝氏(49)
諸派で、会社役員の草尾敦氏(55)
諸派で、政治団体代表の黒川敦彦氏(45)
諸派で、医師の桑島康文氏(62)
諸派で、会社員の桑原真理子氏(50)
無所属で、公認会計士の向後真徳氏(62)
諸派で、自営業の後藤輝樹氏(41)
無所属で、建設業の小林弘氏(49)
諸派で、会社経営の小松賢氏(36)
諸派で、政治団体党首の桜井誠氏(52)
無所属で、映画プロデューサーの澤繁実氏(47)
諸派で、会社役員の上楽宗之氏(45)
諸派で、政治団体代表の新藤伸夫氏(75)
諸派で、会社員の武内隆氏(61)
無所属で、元会社員の竹本秀之氏(68)
諸派で、会社役員の津村大作氏(49)
無所属で、発明家のドクター・中松氏(95)
無所属で、農業の内藤久遠氏(67)
諸派で、ホストの中江友哉氏(32)
諸派で、会社員の二宮大造氏(53)
無所属で、会社員の野間口翔氏(36)
諸派で、弁護士の福永活也氏(43)
諸派で、起業コンサルティング業の福原志瑠美氏(41)
無所属で、会社役員の福本繁幸氏(57)
諸派で、会社員の舟橋夢人氏(58)
諸派で、合同会社代表の古田真氏(77)
諸派で、会社経営のへずまりゅう氏(33)
無所属で、プランナーの穂刈仁氏(57)
諸派で、元警察官の前田太一氏(38)
諸派で、フリーランスエンジニアの松尾芳治氏(46)
諸派で、元介護職員の南俊輔氏(39)
諸派で、元自衛官の三輪陽一氏(42)
諸派で、個人投資家の山田信一氏(53)
無所属で、医師の大和行男氏(46)
諸派で、インターネットコメディアンの横山緑氏(46)
今回の選挙では、小池知事の2期8年にわたる都政運営の評価が最大の争点になる見通しです。
また、東京都の去年の出生率が0.99と1を下回るなかでの今後の少子化対策や子育て支援のあり方、都が事業を認可し、反対の声も上がっている明治神宮外苑の再開発などをめぐって議論が行われる見通しです。
さらに、政治とカネの問題や、物価高騰対策などについても論戦が交わされるものとみられます。
東京都知事選挙は、20日告示され、来月7日に投票が行われます。

東京都知事選挙が20日告示されるのを前に、立候補を予定している4人が共同記者会見に参加し、それぞれ重点として掲げる政策を訴えました。
19日、日本記者クラブが主催した共同記者会見には、東京都知事選挙に立候補を予定している現職の小池百合子氏のほか、参議院議員の蓮舫氏、広島県安芸高田市の元市長、石丸伸二氏、航空自衛隊の元航空幕僚長の田母神俊雄氏のあわせて4人が参加しました。
冒頭、最も訴えたいこととして、小池氏は「首都防衛に力を込めている。『東京大改革3.0』を続けていく。都民の命と東京の未来を守る戦い、これを都民に訴えていきたい。2期8年、全公約164項目の90%を達成、推進している。都民のため都民とともに世界で1番の都市、東京にしていく」と述べました。
蓮舫氏は「若者の手取りを徹底して増やす。都をガラス張りにする。東京都の行政改革を進める。都のおよそ6000の事業で納めた税金がどのように使われたのか、しっかりと公表する。行政改革の果実が出たらちゅうちょなく、若者や現役世代、シニアに振り分けたい」と述べました。
石丸氏は「仕事をするふりをして、一向に成果をあげない政治屋を一掃したいと考えてきた。『恥を知れ、恥を』。これが国民の思いだ。東京の政治が変われば日本の政治が変わる。私たちの力で東京を動かしていこう」と述べました。
田母神氏は「結果を出す政治でなければならない。都政は都民の安全と豊かな暮らしを実現しなければならない。公約のよしあしよりはこの人は本当に実現能力があるのか、その実行能力を十分に判断してもらいたい」と述べました。
また、東京都の去年の出生率が0.99と1を下回るなか、少子化対策について、小池氏は「東京の出生率を引き上げるため、18歳以下を対象に毎月5000円を給付する『018サポート』や高校授業料の実質無償化などを実施してきた。重要なのはお母さんの数を減らさないことで、今後、無痛分べんの費用助成にも取り組みたい」と述べました。
蓮舫氏は「少子化の理由は非婚化が進んでいるからで望んでいるけど結婚ができない貧困の若者が増えている。未来に希望が持てないのであれば、10年かけても今の子どもたちが社会に巣立つときに不安と負担のない東京都をつくることが長い目で見た少子化対策だ」と述べました。
石丸氏は「未婚者をどう婚姻に結びつけていくかは都市部だけでは解決できない。都市への集中、過密がその大きな背景になっているので、そこへの取り組みや視点が欠かせない」と述べました。
田母神氏は「日本では結婚できなければ子どもが生まれない。そのため、若者については都民税を半額にするなどの施策を行い、とにかく所得を増やしてあげることが大事だ」と述べました。
このほか、都が事業を認可し、反対の声も上がっている明治神宮外苑の再開発について、小池氏は「事業者に樹木の保全方法を考えるよう投げかけて立ち止まっていて、争点にはならない。イチョウ並木が切られるイメージを持つ人がいるかと思うが、そうではない。樹木の本数と緑の比率が増える情報をしっかり伝えたい」と述べました。
蓮舫氏は「神宮外苑の再開発は立ち止まるべきで、そこを選挙戦の争点にしている。すでに行われた環境アセスメントや
再開発の前提となっている『公園まちづくり制度』をもう一度厳格に検証したい」と述べました。
石丸氏は「ニューヨークのマンハッタンで 仕事をしたときに都会の中の自然の重要性を感じた。まちづくりの発想として人と自然の調和は重視すべきだ」と述べました。
田母神氏は「神宮外苑は都民にとっても神聖な場所だと思う。神聖なものはできるだけ残してもとの形を守っていった方がよい」と述べました。

都知事選挙に立候補の意向を表明しているタレントの清水国明氏は「災害対策の強化」や「透明・安心なくらし」、それに「社会的弱者の支援」などを公約に掲げています。
具体的には「災害対策の強化」として近隣自治体と連携した2次避難先の確保やトレーラーハウスを活用した避難所の整備などを進めるとしています。
また、「透明・安心なくらし」として行政文書のすべての開示や新宿区歌舞伎町の通称「トー横」に集まる子どもの支援を行うこと、「社会的弱者の支援」として高齢者に配慮したIT改革を進めるなどと訴えています。