東京 葛飾区 区の大量のデータと組み合わせた生成AIを導入

生成AIを区の大量のデータと組み合わせ、地元行政に役立つ精度の高い回答を速やかに得ることができるシステムを東京・葛飾区が導入し、運用を始めました。

生成AIは業務の効率化に向けて自治体などでも活用が広がり、葛飾区も去年8月から文書の作成などに使ってきましたが、誤った回答が作られることもあり活用の範囲は限定的でした。
14日から葛飾区が運用を始めた生成AIのシステムは地元行政に役立つ精度の高い回答を速やかに得ることが出来る、葛飾区に特化した仕様になっています。
具体的には生成AIを、区の政策や計画、それに条例など、紙の資料にして1万ページ分を取り込んだシステムと組み合わせました。
この大量のデータをもとに生成AIが回答を作ることから、区政の課題解決に向けた新規の提案や区の魅力発信の文案などの仕上がりが飛躍的に向上したということです。
例えばデジタル施策の課題の文案を依頼した場合、従来だと「情報がなく一概に言えない」などと回答してきましたが、新システムは区の計画を踏まえ「中小企業のデジタル化の支援強化」など3つを挙げ、さらには対応策や参照した資料なども表示されました。
また個別の資料から必要な情報を探さなければならなかった区議会の議事録も、目的の情報が一覧で表示されるようになり、業務負担の大幅な軽減が期待されています。
葛飾区は今後も毎月システムのデータを追加することにしていて、DX推進課の小原竹志課長は「業務の効率化が進むので必要な仕事に人材や時間をしっかりかけて対応していきたい」と話していました。