「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」感染者数 都内で最多に

手足のえ死などを引き起こし、死に至ることもある「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の都内の感染者数が、統計開始以来、最も多くなっているとして、都は注意を呼びかけています。

都は13日、専門家が参加する感染症の対策会議を開きました。
このなかで、都の担当者は「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者数が今月2日時点で、統計を取り始めて以来、過去最多だった去年1年間の141人をすでに上回り、147人にのぼっていると報告しました。
「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は、主に「A群溶血性レンサ球菌」と呼ばれる細菌に感染し、手足のえ死や多臓器不全などが起こる感染症で30代以上に多いとされ、症状が急激に悪化し死に至ることもあります。
都は、手足の痛みや腫れ、発熱などが感染の兆候だとして、兆候に気付いたら、すぐに医療機関を受診してほしいとしています。
また、飛まつや接触のほか、手足などの傷口から感染することがあるとして、手洗いやせきエチケット、それに傷口を汚れた手で触らないなどの対策を呼びかけています。
東京感染症対策センターの賀来満夫所長は「正しい情報に基づく行動が重要で日常から対策をしてほしい」と話していました。
このほか会議では、東南アジアなどで、蚊を媒介にしたデング熱が流行していることを受け、蚊を発生させないことや虫よけ剤を活用して、刺されないようにするなどの対策が呼びかけられました。