「信州サーモン」稚魚の出荷始まる 長野県水産試験場

長野県が開発した「信州サーモン」の養殖に向けた稚魚の出荷が安曇野市にある水産試験場で始まりました。

さっぱりとした味わいが特徴の「信州サーモン」は、ニジマスとヨーロッパ原産のマス、ブラウントラウトをかけ合わせて長野県が開発した魚で、水産庁が新たな養殖品種と認めてからことしで20年です。
卵のふ化から稚魚の飼育を担う唯一の施設、安曇野市の長野県水産試験場では養殖に向けた今シーズンの稚魚の出荷作業が始まり、体長6センチほどの稚魚をトラックに積まれた水槽に移していきました。
稚魚は県内30の養殖業者がおよそ2年かけて体長60センチ、重さ2キロほどに育て、県内の飲食店や旅館で提供されるということです。
「信州サーモン」は去年、軽井沢町で開かれたG7の外務大臣会合でふるまわれたことなどをきっかけに注目されているということで、県水産試験場は過去最高だった去年並みの、およそ42万匹の稚魚を出荷する予定です。
長野県水産試験場の荒井一哉場長は、「稚魚は元気に育っている。きれいな水で育てられる魚なので、信州の風土を感じながら味わってほしい」と話していました。