東京 大正時代建造の「旧岩淵水門」が国の重要文化財に指定へ

東京・北区の荒川と隅田川の分岐点に大正時代に造られた「旧岩淵水門」が新たに国の重要文化財に指定されることになりました。

大正5年から8年かけて造られた「旧岩淵水門」は幅およそ62メートルの、当時としては先駆的な鉄筋コンクリートを使った水門で鮮やかな赤色の扉にちなんで通称「赤水門」と呼ばれています。
昭和57年に新たな水門が建設されその役割を終えましたが、地元の人などからの惜しむ声を受けて保存されてきました。
国の重要文化財への指定は関東大震災も耐えた頑強なつくりや、当時行われた近代有数の治水工事の要の施設として歴史的価値の高さなどが評価されたということです。
17日は地元の住民などが水門の前に集まり指定を祝いました。
子供のころから近くに住んでいるという70代の夫婦は「最高にうれしいです。ここに住んでいてよかった」と話し、地元の自治会長は「地元としても誇らしく、これを機に地域を盛り立てていきたい」と話していました。
北区の山田加奈子区長は「首都東京を長年、水害から守ってきた水門が完成から100年の節目に重要文化財に指定されることになり、うれしいの一言です」と話していました。