「不健全図書」名称変更 漫画家団体が都議会の会派に要望

東京都が過激な性描写があるなどとして未成年への販売を禁止する「不健全図書」について、その名称が不当なイメージを与えているとして、漫画家でつくる団体が都議会の会派に名称の変更を求めました。

名称の変更を求めたのは、漫画家でつくる「日本漫画家協会」のメンバーで21日、都議会の会派に要望書を提出したあと、会見を開きました。
都は、過激な性描写などがある書籍について「不健全図書」に指定し、未成年への販売や閲覧を禁止しています。
これに対し、協会は「不健全」という名称が不当なイメージを与え、書店や通販サイトによる販売の自主規制につながり、本来、許されている成人向けにも販売が制限されるなどとして名称の変更を求めています。
協会によりますと、賛同する漫画家112人の名簿も提出したということです。
協会のメンバーで漫画「はじめの一歩」で知られる森川ジョージさんは「特定の漫画について子どもに見せたくない人がいるのは理解できるが、大人向けの販売も制限され、職を失う人もいるので、適切な名称を検討してほしい」と話していました。
これについて都の担当者は「名称に関しては条例の目的に照らして適切だと判断している」とコメントしています。