避難所以外避難者把握方法決定 東京23区多摩の11市区のみ

在宅避難や車中泊など、避難所以外にいる避難者の把握は能登半島地震でも課題になっています。
こうした避難者の把握や安否確認の方法について東京23区と多摩の市町村にNHKがアンケートしたところ、方法を決めていたのは11の市と区にとどまっていることがわかりました。

能登半島地震では避難所に身を寄せていなくても水道などのライフラインが復旧しないまま自宅などにとどまって生活を続ける在宅避難者が多くいるとみられ石川県が電話やLINEなどで実態の把握を進めています。
NHKは首都直下地震への備えを進める東京23区と多摩の30の市町村に、自宅や自家用車といった避難所以外にいる避難者を把握し安否確認する方法を決めているか選択式で尋ねました。
その結果、「決めている」と回答したのは、23区が文京区、江東区、荒川区、練馬区、江戸川区の5区、多摩地域が小平市、福生市、狛江市、東久留米市、多摩市、羽村市の6市とあわせて11の市と区で、全体のおよそ2割にとどまりました。
「検討、策定中」と答えた自治体は27の市区、「特に決める予定はない」と答えたのは14の市区町村でした。
福祉や防災に詳しい跡見学園女子大学の鍵屋一教授は「本当に支援が必要な人は避難所に物資を取りに来る力がないと考えて欲しい」と述べ、ボランティアとの調整などを進めておく必要性を訴えています。