鹿島建設 外環道工事で住民の行動を不適切な表現で報告

東京外かく環状道路のトンネル工事で緩んだ地盤の補修作業が進む東京・調布市の住宅街で、大手ゼネコンの鹿島建設は工事関係者がグループチャットで住民の様子などを不適切な表現で報告し合っていたとして、ホームページ上で謝罪しました。

鹿島建設はやりとりの内容などについて明らかにしていません。
調布市では2020年10月以降住宅街で道路の陥没や地中に空洞が見つかり、東日本高速道路が行う「東京外かく環状道路」のトンネル掘削工事が原因とみられることから、去年夏以降、地盤の補修工事が進んでいます。
工事の共同企業体の代表、鹿島建設は13日、ホームページで「職員らが近隣の住民を監視・盗撮しているのではないかとの報道があり、工事関係者がグループチャットアプリで周辺にお住まいの方に礼節を欠いた不適切な表現で情報交換があったことを確認した」と掲載しました。
取材に対し鹿島建設は「不適切な表現」の内容ややりとりの背景などについて明らかにしていません。
一方、工事を発注した東日本高速道路が鹿島建設から聞き取った内容では、グループチャットでは特定の住民について2階からのぞいているとか、散歩中か、などと報告していたということです。
東日本高速道路に対しては「現場の安全管理のために行っていたものであり、盗撮・監視を目的としたものではなかった」とも説明しているということです。
鹿島建設はホームページで「深く反省するとともに不快な思いをされる方に対し、衷心よりお詫び申し上げる」としています。
現場近くに住む女性はNHKの取材に対し「住民を敵視するようなやりとりをしていたかと思うと怖いし不安な気持ちになる。安心して過ごすためにもどのようなやりとりがあったのか詳細を説明してほしい」と話しています。