病院など全国一斉ストライキ“十分な回答得られず”日本医労連

ことしの春闘では大手企業を中心に高い水準の賃上げの妥結が相次いでいますが、病院などの医療従事者でつくる労働組合は、十分な賃上げの回答が得られていないとして14日、全国で一斉にストライキを行いました。

ストライキを行ったのは全国の病院や診療所の労働組合が加盟する「日本医労連=日本医療労働組合連合会」で、14日は全国146の組合で予定しています。
このうち東京・渋谷区の代々木病院の労働組合は、基本給4万円の賃上げを求めて13日団体交渉を行いましたが、経営側から十分な回答が得られず、14日午前の始業開始から1時間ストライキを行いました。
病院の前には看護師など60人ほどが集まって集会を開き、経営側からは定期昇給分の2%余りの賃上げしか回答がなく、一時金も引き下げられたと報告されました。
このあと近くの駅で「他の産業と同等の賃上げを」などと書かれたプラカードを掲げたり、署名活動をしたりして、アピールしていました。
ストライキを実施した全国の病院では必要最低限の職員を職場に残すなどの対応をとっていますが外来では待ち時間が長くなるなどの影響が出ているところもあるということです。
代々木病院の労働組合の吉川彰人執行委員長は「賃金が上がらずほかの業界に転職する人が出ていて、日々苦しいなかで現場を回している状況だ。少しでもほかの産業に追いつけるような賃上げを求めていきたい」と話していました。