長野 栄村地震13年 手書き新聞で復旧伝えた女性 体験語る

長野県栄村で震度6強の揺れを観測した地震から13年となる12日、当時手書きの新聞で復旧状況を伝えていた女性が村の小学生に住民どうし協力することの大切さを伝えました。

東日本大震災が発生した翌日の2011年3月12日、長野県栄村では震度6強の揺れを観測する地震があり、3人が災害関連死と認定されたほか、700棟近い住宅に被害が出ました。
この地震から13年となる12日、村の職員の島崎佳美さん(40)が栄小学校の全校児童およそ40人を前に講演を行いました。
島崎さんは、当時住民どうしで安否確認を行い、上級生が下級生の面倒を見たエピソードなどを紹介し、災害時、住民が一丸となることの大切さを訴えました。
また、島崎さん自身、妊娠中の身でありながら地震の翌朝から「まけんなっ!栄村!!」と名付けた手書きの新聞を制作し、水道や道路などの復旧状況を毎日伝えたということです。
島崎さんは「地震や原発事故のため、将来が不安で涙が止まらなかったが、生まれてくる命のためにも諦めてはいけないという思いを『まけんなっ!栄村!!』に込めました」と話していました。
当時、島崎さんのおなかの中にいて、いまは6年生になっている娘の夏芽さんは「きょうの話で、避難生活をした人たちの大変さが分かったのでいざという時に備えていきたいです」と話していました。