東京 吉祥寺駅 帰宅困難者を「一時避難施設」に誘導する訓練

東日本大震災から13年になるのにあわせて、東京・武蔵野市の吉祥寺駅前では帰宅困難者を「一時滞在施設」に誘導する訓練が行われました。

訓練は東日本大震災の際に2000人を超える帰宅困難者が出たことを教訓に、地元の商店街などで作る対策協議会が毎年行っていて、ことしはおよそ130人が参加しました。
訓練は首都直下地震が発生し、公共交通機関が使えなくなってJR吉祥寺駅前に多くの帰宅困難者が出たという想定で行われました。
駅前に設けられた対策本部で、市の職員たちは「一時滞在施設」の開設状況や受け入れが可能な人数について無線で情報収集を行ったあと、駅前に集まった人たちを施設に誘導しました。
武蔵野市によりますと、首都直下地震が発生した際は最大で6200人の帰宅困難者が出ると想定されていますが、駅周辺にある16か所の一時滞在施設の収容人数は、3000人ほどと半数程度にとどまっています。
訓練を主催した対策協議会は、帰宅困難者を出さないために周辺の会社や学校などに協力を求めていて、安全に帰れるまで会社などにとどまることや、3日分の食料や水を備蓄するよう呼びかけています。
対策協議会の保谷昌弘会長は「きょうは情報共有などをスムーズに行えましたが、災害時は想定してないことも起こるので、今後も訓練を重ねたい」と話していました。