声優のTARAKOさん死去 「ちびまる子」役 群馬県出身

人気アニメ「ちびまる子ちゃん」で主人公、まる子の声を演じ、幅広い世代に親しまれてきた声優のTARAKOさんが今月4日に亡くなりました。
63歳でした。

TARAKOさんは群馬県出身で、声優として多数のテレビや映画に出演し、ナレーターやシンガーソングライターとしても活躍しました。
このうち、テレビアニメ、「ちびまる子ちゃん」では、1990年の放送開始から、主人公の小学生「まる子」を演じました。
個性的な声とユニークなせりふ回しで演じた「まる子」のキャラクターは幅広い世代から人気を集めました。

「ちびまる子ちゃん」の公式サイトなどには、TARAKOさんが演じた「まる子」の家族や友人役の声優たちと番組のスタッフが追悼のコメントを寄せています。

お父さん役の屋良有作さんは「タラちゃん、突然のお別れに言葉が見つからず、ただ茫然とするばかりです。つい最近まで、毎週収録の度、スタジオでお会いしていたのに。長い間、どんな状況の時にも番組の座長として、気丈で優しく、そしてしなやかに、私達を牽引して下さいましたね。もう、あなたの明るくお茶目なあの笑顔に出会うことは出来なくなりましたが、いつまでも私達の心の内に、いくつもの思い出と共に残り続けます。タラちゃん、今まで本当にたくさんありがとう!どうか安らかにおやすみ下さい」とTARAKOさんの人柄を偲びました。
お母さん役の一龍斎貞友さんは「唯一無二の存在が旅立ってしまいました。いつも誰にも気を配る心遣いの達人だったタラちゃん。この喪失感を埋めるすべを見つけられません」と悼んでいます。
おじいちゃん役の島田敏さんは「胸つまる『何だい?まる子』言えなくて友蔵タラちゃんに捧ぐ心の俳句」とまる子の祖父、友蔵が劇中でよく詠んでいる俳句の形でコメントを寄せました。
おばあちゃん役の佐々木優子さんも「明るくて、楽しくて、人にも動物にも、命あるすべてに愛をふりそそぐ人でした。でも、こんなに急に、突然、婆さんより先に逝ってしまうなんて...そこだけは親不孝者だよ、まる子や...」とコメントし、劇中の設定である祖母の立場での思いも明かしています。
お姉ちゃん役の豊嶋真千子さんは「大好きなTARAKOさん、突然のお別れとなりまだ信じられない気持ちでいっぱいです。アフレコの時、あったかい笑顔で「楽しいね〜」と言っていたあの優しい声に励まされてやってきました。話したいことや、一緒にやりたいことが沢山ありました。「お姉ちゃん」として「まる子」と過ごした時間はまだ思い出には出来そうにありません。『さよなら』の代わりにTARAKOさんの好きだった言葉を。『ありがとう、またね〜!』」とコメントしています。
まる子の友人、たまちゃん役の渡辺菜生子さんは「TARAKOさんとは、番組のまるちゃんとたまえのように、より近く心を通わせて、公私共に過ごさせて頂きました。共有した大切な時間は、私の中で、今でもきらきら輝いています。心より感謝しています。ご冥福をお祈りいたします」とコメントしています。
番組のスタッフのコメントでは、TARAKOさんについて「放送開始から34年間、まる子を演じていただいたTARAKOさんは、『ちびまる子ちゃん』そのものでした。TARAKOさんは、収録現場でも常に周りを思いやり、温かく、明るく元気に場を和ませてくださる方で、”ちびまる子ちゃん”の天真爛漫で、家族や友達から愛される姿、そのものでした」と偲びました。
また「最後まで病棟でも収録をしたいと意欲的で、大きな愛情をもって『ちびまる子ちゃん』に向き合ってくださいました」とTARAKOさんの最近の様子も明かしたうえで、「急な訃報に驚きを隠せませんが、TARAKOさんが演じてくださった”ちびまる子ちゃん”をこれからも温かく、大切に描き続けていきたいと思います。TARAKOさん、長い間、本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします」とコメントしています。