千葉で震度4の地震(18:35)

29日午後6時35分ごろ、千葉県で震度4の揺れを観測する地震がありました。
この地震による津波の心配はありません。
各地の震度は、震度4が千葉県大網白里市、震度3が千葉県の千葉市若葉区と茂原市、東金市、市原市、山武市、いすみ市、九十九里町、一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長南町でした。
このほか震度2や1の揺れを関東や山梨県、静岡県の各地で観測しました。
気象庁の観測によりますと、震源地は千葉県東方沖で、震源の深さは20キロ、地震の規模を示すマグニチュードは4.9と推定されています。
千葉県東方沖では27日午後9時40分すぎから地震活動が続いていて、29日午後8時までに震度1以上を観測した地震が合わせて13回発生しています。
29日は、震度4の揺れを午後6時台に観測したほか、震度3の揺れを午前11時台と午後0時台、午後4時台に観測、そして震度2の揺れを午前8時台に合わせて2回観測しています。

千葉市中央区のNHK千葉放送局は、建物が免震構造になっていますが、一瞬、ドンと突き上げるような揺れがあり、その後、しばらく揺れが続きました。

成田空港会社によりますと、震度2の揺れを観測した千葉県成田市の成田空港では午後6時38分現在、地震による影響はなく、平常通り運航しているということです。

震度4の揺れを観測した千葉県大網白里市の安全対策課の職員によりますと、市役所の2階では、「ガタン」と下から突き上げるような大きな揺れがあったあと、10秒程度、横揺れが続いたということです。
揺れの影響で、ふだんは固定している扉が動いたり、棚の書類が一部、落ちたりしたということです。
今のところ住民から被害の情報は寄せられておらず、状況を確認しているということです。

千葉県防災対策課によりますと午後6時40分現在、大きな被害の情報は入っていないということです。

JR東日本千葉支社によりますと、この地震で千葉支社管内の列車の運行に影響はなく、平常通り運行しているということです。

震度4の揺れを観測した大網白里市を管轄する東金警察署と山武郡市広域行政組合消防本部によりますと、午後6時50分現在、被害の情報は入っていないということです。

千葉県東方沖で地震が相次いでいることについて、地震のメカニズムに詳しい東京大学の平田直名誉教授は「千葉県東方沖では地震が続く現象が過去にも数回、起きている。今回の地震がただちにマグニチュード7程度の大地震に結びつくとは考えていないが、そもそも南関東では同程度の大地震が起きる確率は30年以内に70パーセントと、いつ起きてもおかしくない状況だ」と指摘しました。
その上で「この領域でマグニチュード7クラスの大地震が起きると激しい揺れのほか、高い津波が起きるおそれもある。家具の固定や住宅の耐震化、避難経路の確認など、地震への備えを改めて確認して欲しい」と話しています。