高2女子生徒の自殺 “いじめの影響大 否定できず”報告書

5年前、前橋市内の県立高校の女子生徒が自殺した問題で、群馬県の調査委員会はいじめがあったことを認め、「自殺に与えた影響は大きなものであった可能性は否定できず、学校の対応が適切であれば回避できた可能性は十分にあった」とする報告書をまとめました。

5年前、前橋市内の県立高校の2年生だった女子生徒が自殺し、その後、学校でのいじめをうかがわせるメモが見つかった問題で、群馬県教育委員会が設置した第三者委員会はよくとし、いじめを一部認めた一方、「自殺の要因としては主要なものではない」と結論づけました。
遺族の求めを受けて、6人の有識者による県の「いじめ再調査委員会」が改めて調べ、24日、山本知事に報告書を提出しました。
報告書はいじめがあったことを認め、「自殺に与えた影響は大きなものであった可能性は否定できない」と指摘しました。
その上で、「学校にはいじめ予防の指導体制が十分に構築されておらず、対応が適切であれば自殺を回避できた可能性は十分にあった」と結論づけました。
「いじめ再調査委員会」の八島禎宏委員長は記者会見し、「学校は教員研修を活性化させ、再発防止に向け、きちんと生徒に向き合うことが必要だ」と述べました。