猫の日 被災地で飼えなくなった猫を保護する取り組み始まる

2月22日は数字の語呂合わせで「猫の日」です。
都内では、能登半島地震の被災地で飼えなくなった猫を引き取り、新しい家族を探す取り組みが始まっています。
東京・千代田区でおよそ20年前から猫を保護する取り組みを行っている団体は、今月から環境省などと協力して、能登半島地震で被災した人の猫を引き取っています。

都内にあるこの団体のシェルターでは、常時、20匹余りの保護猫を飼育していて、これまでに石川県珠洲市などからあわせて9匹の猫を引き取り、動物病院で健康状態を確認した上で譲渡会を開いて新しい飼い主を探しているということです。
このうち、11歳のオス猫「ツナ」は、今も避難生活を続けている珠洲市の飼い主が、飼育が困難だと判断して手放した保護猫です。
人なつっこい性格で、室内で育てられ毛並みも整っているほか、右足には病院で行われた治療の跡があり、大切に手をかけて育てられたことがうかがえるということです。
団体によりますと、来週以降も10匹程度を引き受けることが決まっていて、スペースの確保や健康状態を確認するための費用などが課題となっています。
今後は放置されていた猫や、繁殖した子猫の増加が懸念されていて、団体ではクラウドファンディングなども活用して、新しい飼い主を探す取り組みを継続していくことにしています。
「一般社団法人東京都人と動物のきずな福祉協会」の香取章子代表理事は「ペットを連れた被災者たちは車の中で避難生活を送る人が少なくなく、ペットを保護することは災害関連死などから人間を守ることにもつながる。飼い主が苦渋の判断で手放した猫を大切に受け止めて、いつかは被災地で生活する人に幸せに暮らす姿を届けられたら」と話していました。