季節外れの暖かさ 群馬 ほうれんそう農家“利益ほぼなし”

暖冬の影響で葉物野菜を中心に生育が早まったことで出荷量が増えて価格が下がり、ほうれんそうの出荷量が全国一の群馬県の農家からは「利益がほとんどない」という声が出ています。

群馬県太田市の農家、久保田泰成さん(64)は、2ヘクタールほどの畑でほうれんそうなどの葉物野菜を42年前から育てています。
ことしは暖冬の影響で生育が例年より2週間ほど早まっているため、収穫の予定を当初から早めて今は、朝から夕方まで、技能実習生などとともに急ピッチでの作業を続けています。
ただ、市場への全体的な出荷量が増え需給のバランスが崩れて価格が下がっているため売り上げに影響が出ているほか肥料価格の高騰も経営を圧迫しているということです。
1袋当たりのもうけは、去年と比べて4円ほど下がっているということで、久保田さんは「苦しいなかで肥料代などをまかなわなければならず利益はほとんどない。消費者の方には『決して安く作られているのではない』とわかってもらったうえで、たくさん食べてほしいです」と話していました。